tune.7 ページ7
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「月永レオって言ったら、一時期メディアから消えたときあったよな。ネットニュースにもなんねーの」
「あ〜、あったねぇ。あれ結局何だったんだろうね？ 最近になってまた復帰したみたいだけど」
「あれだろ、学業に専念するとか」
「え〜、アイドル科でそんなことするぅ？」
3人が完全にゴシップを話し始めたのを横目に、「月永レオ」の経歴を読む。確かに、半年ほど不登校だったようだ。今では「Knights」のユニットリーダーとして、そして作曲家としても活動しているようだが。
「あんたたちねぇ、人の過去のことをあれこれ詮索するんじゃないの」
「その“人の過去のこと”が網羅された資料読みながら言われても説得力ねーよ？」
そもそもアイドルの過去なんてどうやって調べたんだよと出水がぼやいているが、考えるまでもないだろう。十中八九根付さんか唐沢さんだ。ボーダーの情報網はバカにならない。
「そりゃ私は知る権限を与えられたからね」
「ずるい！ オレもアイドルのあれやこれを知りたい！」
「緑川はパパラッチでも目指してんの‥‥？」
正直なところ、アイドル達の履歴書は必要ないだろうと感じた。彼らの過去を知らなかったところで防衛任務に差し障りはない。現在の情報と、よく行く場所なんかがわかっていればそれで対応できる。
そんな考えは、最後の履歴書を捲ったところで完全に吹き飛んだ。
そこにあった書類には、「編入手続書」の文字が印刷されている。学科は、「プロデュース科」。
「‥‥あっ‥‥‥あぁ〜〜‥‥そういう感じ‥‥？」
「どうしたのA先輩」
「あぁいや、うん‥‥履歴書渡された理由を理解したところ」
つまりあれか、私は正体を隠してプロデュース科のテストケース2として、あの学院に行かなければならないのか。
確かにプロデュースするなら彼らについて詳しく知っている必要はあるけども。
生徒の不安を煽らないために無闇矢鱈と大事にしたくないという意思が学院側にあるのだろう。
私としては、むしろボーダー隊員がいるから大丈夫という安心感を与えたほうがいいのではないかと思うのだが、それはあちら側の都合には合わなかったのだろう。根掘り葉掘り聞くつもりはない。
資料から顔を上げると、3人はまだ「月永レオ」の空白の期間について話しており、思わず溜息が漏れた。
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夏向(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。めちゃくちゃ原動力になります！！ (2021年5月16日 22時) (
レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - れいゆふさん» ありがとうございます。そういったコメントを頂けると作者冥利に尽きます…！！ (2021年5月16日 22時) (レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
りん - とても面白かったです！続きがとても楽しみです！ (2021年5月16日 15時) (レス) id: 5a0e3d3105 (このIDを非表示/違反報告)
れいゆふ(プロフ) - めっちゃ好きです！更新楽しみにしております！ (2021年5月12日 3時) (レス) id: e48528e707 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - 星宙*°さん» ありがとうございます。感想めちゃくちゃ嬉しいです…！のんびり更新の上どこまで続くかわかりませんが、最後までお付き合い頂ければ幸いです^^ (2021年5月11日 22時) (レス) id: fd39a6918d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏向 | 作成日時：2021年3月31日 16時
