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tune.15 ページ15

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「‥‥なんか、疲れた‥‥」

「はは、お疲れさん」

事情を知る先生の計らいにより隣の席になった衣更くんが苦笑した。

今日から教室に通うことになったのだが、やはりプロデュース科2人目の転校生ということで生徒たちの興味は大きかった。さすがに質問攻めというようなことはなかったものの、休み時間になると学年問わずB組まで見に来るのだ。

仕方ないとは思うが、見世物ではない為やめてほしいというのが正直なところ。

(‥‥というか、私なんかが本当にプロデュースなんてできんの‥‥?)

本気でアイドルになるべく努力している彼らに対して、もう1人の「プロデューサー」はともかく私のようなプロデューサーになる気もない人間が、彼らの夢に関わることは失礼ではなかろうか。

(「あんず」さんに教えてもらいながら、やれることはやるつもりだけど‥‥)


「なにか心配事でもあるの?」

「お、鳴上」

驚いて顔を上げると、「ん?」と首を傾げる、衣更くんに「鳴上」と呼ばれた彼。
即座に脳内で資料と照らし合わせ、目の前の彼が「Knights」の鳴上嵐であることに気づく。

「‥‥心配事というか、まぁ‥‥そうですね」

「転校してきたばかりだものね、それも仕方ないわ」

「そうそう、あんま気負うなよ」

衣更くんがウィンク。不自然にならないよう話を合わせてくれているようだった。資料通り器用な人だな、と思う。

「素人なりに、やれることはやってみます」

「そうね。あんずちゃんにも色々と教えてもらうといいわ。もう会った?」

「隙を見て挨拶に行こうとは思ってるんですが」

ちらりと教室の外に視線をやる。
もうすぐ授業が始まるというのに、まだ生徒たちが集まっているようだった。これでは外に出ようにも出られない。彼らの目的が私であるとわかっているのに、その集団の中に飛び込む気は起きないというものだ。

「今日はTrickstarのレッスンもないし、放課後会うか?」

「うん、そうしようかな。仲介頼んでもいい?」

「おう、任せろ」

「アタシにもできることがあったら遠慮なく言ってちょうだいね」

「はい、ありがとうございます」


放課後なら、丁度いいだろう。彼女にも任務についての説明と調査結果を説明しなければならない。
衣更くんに生徒会室に来て欲しいという旨を伝えてもらうと、2つ返事で了承を得られた。

Trickstarの「革命」を成功に導いた勝利の女神、らしいが、一体どんな人なんだろう。

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夏向(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。めちゃくちゃ原動力になります!! (2021年5月16日 22時) (レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - れいゆふさん» ありがとうございます。そういったコメントを頂けると作者冥利に尽きます…!! (2021年5月16日 22時) (レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
りん - とても面白かったです!続きがとても楽しみです! (2021年5月16日 15時) (レス) id: 5a0e3d3105 (このIDを非表示/違反報告)
れいゆふ(プロフ) - めっちゃ好きです!更新楽しみにしております! (2021年5月12日 3時) (レス) id: e48528e707 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - 星宙*°さん» ありがとうございます。感想めちゃくちゃ嬉しいです…!のんびり更新の上どこまで続くかわかりませんが、最後までお付き合い頂ければ幸いです^^ (2021年5月11日 22時) (レス) id: fd39a6918d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏向 | 作成日時:2021年3月31日 16時

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