八十参.和泉守です。 ページ8
その夜、和泉守はAのいる部屋へと来た。
向い合わせで座るふたり。
Aは顔がこわばっている和泉守に微笑んだ。
あのときと同じようにその笑みは安心させるような柔らかいものだった。
『そんなに緊張なさらなくて大丈夫ですよ。用件を伝えたあとはすぐに部屋から出ていただいて良いですから。』
そう言ってペンダントを取り出す。
和泉守は一度見はしたものの黙って目をそらした。
『このペンダントを知っておりますね。……僭越ながら僕は堀川国広様の記憶をお話しさせていただきますね。』
Aは自分がみた映像の全てを和泉守に話した。和泉守は黙って聞いていた。
その後和泉守が口を開く。
和泉守「俺はこの本丸の中でも結構早くに顕現された。
幕末組の中では二番目だったな。
自己紹介しているときの加州の顔は今でも忘れられない。俺だった絶望、ここに来てほしくなかった願い、色々な心情があったらしい。
だが、俺はそんなこと分かるわけが無かった。」
ゆっくりと言葉を紡ぎ始める。
声色は暗く、部屋の灯りが眩しいくらいに感じた。
和泉守「審神者に会って初めて分かった。
あぁ、ここには来てはいけなかった、ってな。そこからは地獄のようだった。
ここにいるよりも折れた方が楽になれると何回思ったことか。
同時に俺はずっと願っていた。あいつはここに、この地獄には来るなと。
だが、そんな願いなんて叶うはず無かった。俺があいつを顕現してしまった。」
服の裾を強く握っている。相当な責任を抱えているようだ。
和泉守「顕現した時は辛かった。だが、同時に嬉しかった。またあいつと一緒にいられるっておもった。あいつも嬉しそうに笑ってた。それから俺があいつの分まで出陣、遠征をした、少しでも傷を増やしてほしくなかった。
そのペンダントは、長曽祢と一緒に遠征に行った時に買ったものだ。少しでも心の痛みを取り除いてやりたかった。
だが、その日は偶然審神者に会っちまった。いい機会だと思い、国広の出陣を減らしてほしいと交渉した。
その時の審神者は酷く不機嫌だったが、俺はそれに気付かなかった。あいつは笑ってたんだ、気味が悪いくらい優しく話してきた。それをバカみたいに信じた。
倒れているところを、短刀に状況を聞いて走ってきたあいつに見られた。だから、俺が国広にもっと辛い思いをさせた。
顕現したのも、闇堕ちさせたのも俺の責任だ。
…今さら何を言っても俺はあいつを救えない。」
『それ、本気で言ってます？』
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華音(プロフ) - 初めまして、刀剣乱舞大好きで読ませて頂いておりました（＾ν＾）ただ、もう終わりなのでしょうか？続きがあるとしたら続きがとても気になります｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡あと所々誤字脱字も全体的に多く見られましたので^^;見直してみて下さいね。では、頑張って下さいませ (2021年10月4日 12時) (
レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - えぇぇぇぇ、もう終わってしまった。続きが気になってたのに。 (2020年12月15日 16時) (レス) id: a8c24b15d9 (このIDを非表示/違反報告)
ショコ(プロフ) - 質問に答えて下さりありがとうございます｡また、分かりづらかったり気になった事ができた際はよろしくお願いします! (2020年1月1日 7時) (レス) id: 46d689b6ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽむぽむ(プロフ) - ショコさん» わかりづらくすみません！また質問があれば何なりと受け付けます！これからも応援お願いいたしますね！！ (2019年12月31日 20時) (レス) id: b8e9dff8ca (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽむぽむ(プロフ) - ショコさん» コメントありがとうございます！夢主はトリップ前にアプリの方で刀剣乱舞をしており、その名残で感情的になった場面で呼んでしまったというのが一つと、兼さんと話終わった後に描写は書かれていませんが呼んでもいいという話になり前と同じく呼ぶことになりました！ (2019年12月31日 20時) (レス) id: b8e9dff8ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぽむぽむ | 作成日時：2019年12月14日 19時
