【黒バス】赤司家の出来損ない 2nd【高尾和成】【黄瀬涼太】

＊55話 夜の海って感じだよね＊ ページ23

黄瀬「いつもこうしてるんスか？」



膝を抱えて座っている私の隣に、黄瀬は腰を下ろした。



A「…うん。夜の海って昼の海とまた違った綺麗さがあって…。影がある、って言った方が良いのかな？ そういうのが好きで…。静かで落ち着くし…」



黄瀬「Aっちって、夜の海って感じだよね」



それは…どういう意味だろう？ 黄瀬を見ると、口元に淡い笑みを浮かべ、ザァ…ザァ…と打ち寄せる波を見ていた。



黄瀬「暗いとかそういうんじゃなくて。赤司っちが昼の海ならば、Aっちは夜の海というか…」



儚い、っていうんスかね？



首の後ろに片手を置き、そう言って笑った。



A「私が、儚い…？」



黄瀬「どこかに消えてしまいそうな…そんな危うい存在。俺にとってAっちはそんな感じで…。月が消えてしまえば、海が見えなくなるように…Aっちも消えてしまいそうなんスよ」



A「月、か」



黄瀬「そうっス。 ま、俺がいる限り、Aっちは消えないっスよ！なんてったって、俺は月なんスから！！」



どういうつもりで黄瀬が、自分が月だなんて言ったのかは分からない。



だけど、その言葉がなんだかおかしくて…



A「ぷっ…はははは！黄瀬が月？黄瀬はどちらかというと、太陽の方が似合ってるよ」



お腹を抱えて笑ってしまった。



黄瀬「太陽っスか。それもそれで良いっスね！あ、でも、太陽だと夜の海を照らせないじゃん！」



A「そんなことないよ。月は太陽の光があるからこそ目に見えるんだよ。 間接的にはなるけど、月を照らすってことは海を照らしてるのとおんなじことだよ」



思わず、真剣な顔をしてしまう。



A「…それに…」



私は、太陽である黄瀬に元気をもらっているから。



黄瀬「どうしたんスか？」



それは私にあまりに似合わない言葉で。



A「なんでもないっ」



そう言って、そっぽを向いてしまった。









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53話をすこーしだけ修正しました！ あと、途中のお知らせなどを消しました！！



読みにくい文章、誤字脱字、前話と話が繋がらないところが多々ありすみません。



そういうところを見つけましたら、急いで訂正しますので！

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