▽ ページ20
・
1人での任務にも慣れたけど、ちょっと寂しい時もある。
祓い終わった瞬間が1人だとつまらない。
しかも腕に怪我をしてしまった。まあ硝子の所に行けば治してもらえるしいいんだけど。
『……なんだこれ、指?』
祓った呪霊からポロリと落ちてきた1本の指。
なんか呪物だったような気がしなくもない。
とりあえずスカートのポケットに入れて高専に持って帰った。
『先生〜いる?』
「またお前か」
『これ呪物だよね?拾った』
ポケットから取り出した忌々しい呪物。
蛍光灯の下で見ると、不気味な色がハッキリしている。
「どこで拾ったんだ」
『呪霊から出てきた』
「特級呪物、両面宿儺の指だぞ」
あー、なるほど。
だから教科書かなんかで見たことあるんだね。
とりあえず先生に任せて、硝子の所に向かった。
次の日、先生に呼び出されて応接室に入ると冥さんが待っていた。
『冥さん!』
「こんにちはA。1級になったんだって?」
『そうなんです!冥さんに一歩近づけた!』
「おやおや、同じ1級なんだから一歩近づくどころか隣に立っているよ」
長い指で顎の下をスリスリと撫でられる。
猫や犬じゃないから喜ばないし……でも冥さんが大好きだから嬉しい。
1級になったこと、昨日呪物を回収できたことを褒めてくれた。
「これは私からプレゼントだよ」
『え……後で高額請求しないでくださいよ』
『Aに似合うと思って用意したの。大事にしてくれたら請求しないよ』
冗談かマジかわからないから怖い。
自室でプレゼントを開封すると、可愛いブランドのバッグが入っていた。
『可愛い…!冥さんありがとー!』
誰もいない部屋で虚しく響いたけど、今の私は超絶笑顔だ。
これに似合う美しい女性になってやる。
昨日と今日で2つのプレゼント。
私のセンスにピッタリで、いつでも身に付けていたいと思うぐらい気に入った。
こんなに素敵なプレゼントはきっと他にない。
でもピン留めとこのバッグのセットは合わないな……
・
1069人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
目指すは華やかな陰キャ - 初コメ失礼します。最後まで読ませていただきました!確かにちょっと(?)性格がクズな奴らもいるけど結局はいい人ですもんね。夢主ちゃん、彼氏ができない理由、自分がしっくりくる形で見つけられてよかったね……と思いました。楽しかったです!ありがとうございます! (2022年8月31日 11時) (レス) @page39 id: 783bc2bad6 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - そうですよね!!!こんな見た目イケメンで性格もイケメンが周りにうじゃうじゃいたら他が霞んじゃう!! (2022年1月30日 22時) (レス) @page39 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - Rayさん» そう言ってもらえて嬉しいです!誰か一人を選ぶなんて無理でした(小声)最後までお付き合いありがとうございました🙏✨ (2021年12月28日 21時) (レス) id: bdb35fbd27 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 予想に反して誰オチでもない、けどめっちゃ素敵な終わり方でほのぼの幸せを感じました💖素敵な物語を読ませていただき本当にありがとうございました🥰 (2021年12月28日 19時) (レス) @page39 id: 90b619816f (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - 白さん» 一気読みお疲れ様です!そしてコメントまでありがとうございます🙏💕変わらずマイペース更新ですが待って頂けると嬉しいです!コメントがパワーになります!頑張って書きます! (2021年12月27日 20時) (レス) @page36 id: e9ee11b7f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:くまこ | 作成日時:2021年11月20日 18時