家族の絆【弍】竈門炭治郎目線 ページ26
重い、体が動かなくなるほどの圧迫感。今戦っているこの子は十二鬼月、下弦とはいえ…弄ばれているのに圧倒されるほど強い…体が刻まれて痛い。
貴「…弱いものいじめか。殺すのなら一息に殺してやらねば苦しむだけだろう」
女の人の声だ。匂いだけで分かるほど強いのは確かだ。だけど…耳に届いた優しい声色、悲しみや怒りが混ざった匂い、この人のにおいは嗅ぐだけで泣きそうになる程…苦しい匂いがする。
累「僕に指図しないでよ。今、考えてるんだ…」
貴「………」
嫌悪と軽蔑の匂い、鬼は群れない性格だと聞く。それを踏まえても、この人は鬼に対しての負の感情を隠そうとしない。冷たい目、表情には出ていないけれど匂いで分かる。見下して、侮辱すら感じる。
累「兄妹…兄妹…妹は鬼になってるな…それでも一緒にいる…」
姉「る、累」
累「妹は兄を庇った…身を挺して……本物の"絆"だ‼欲しい…‼ 」
姉「‼ ちょっ…ちょっと待って‼ 待ってよお願い 私が姉さんよ 姉さんを捨てないで‼ 」
累「うるさい黙れ‼ 」
累と呼ばれた鬼が腕を振るうと、姿が良く似た鬼の首と背後の木々があっさりと切れる。あの切断面、よほど鋭利な刃物でなければあぁも綺麗に切れない。あの子の糸は想像以上に硬いのか…!
姉「ま、待って…ちゃんと私は姉さんだったでしょ?挽回させてよ…」
鬼同士のやり取り、そこに公平性はなく、一方的な威圧から生まれる命令だった。自分の力を振り翳し、弱者を支配する。ただの独裁だ。家族の愛も、思いやりも、これっぽっちも感じられない。
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