メカクシ団(非公式)の日常７

↑の続きｂｙグレン ページ42

鈍い痛みを少し発する体を起こし、立ち上がる

向かう先は――もちろん、大樹だ


二つのお墓の前に立って

おじきをする


そして、今は亡き三人に、自分の本音を伝える


グレン「アヤカさん、貴方は優しい人ですね。どんな時も笑っていた
その笑顔に、昔のオレは何度も励まされました。貴方に貰った黄色のヘアピン、
ずっと大切に使っています。

アヤネ、お前のマフラー使うからな。貰ってやるんだ、少しは感謝しておけよ
あの時言ったこと、お前に伝わってることを祈る。

健介さん、オレはあんたの影響でカメラを、写真と撮り始めた
今じゃメカクシ団でいっぱいになったよ。今ならあんたに負けねえ自信がある。
爆発の前、あれ『ありがとう』って言ってたんだろ?天才なめんな。
……あんたらしくねえけど」




いくらお礼を言っても足りない

いくら感謝しても足りない



グレン「あんた達に出会ったあの時があったから、今オレは生きてる

生きてるから、メカクシ団に出会えた

出会えたから、今オレはココに立っている」



あんなこと言ったけど、オレはやっぱり

メカクシ団を嫌いになんかなれねえ



グレン「このバカみてえにつまらない世界に

真っ白な景色に色をつけてくれて

本当に！ありがとうございましたッッ！！」



涙で滲む視界の中、はっきりと捉えた大樹の姿



風が吹く



吹いた時、アヤネ達の姿が見えたのは



きっと幻覚なんだろう







(嫌いと好きが半分のこの世界)
(それでもオレは、まだ生きていたい)

(人生は楽しんだもん勝ち、だな)

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