メカクシ団(非公式)の日常７

　私の幸福論　ｂｙ？ ページ25

アヤネ「おかーさん、その子誰？」



ずっと昔、小学１年生ぐらいの時

私は、お母さんの経営している、孤児院に来ていた


お母さんに呼ばれて来てみれば
私と同い年ぐらいの男の子がいた



アヤカ「この子はね、湊川グレン。アヤネと同い年よ」

グレン「………。」

アヤネ「へー…」

アヤカ「グレンのこと、よろしくね」



頭を撫でられ「よろしく」と言われた



アヤネ「私はアヤネ。よろしくね！グレン」

グレン「……」

アヤネ「ね、何する？遠慮しなくてもいいんだよ」



「何をしようか」なんて、おもしろいことを一生懸命考えていた

チラリと見ると、グレンの目は赤色だった



グレン「お前…オレが気持ち悪くないのかよ」

アヤネ「？」

グレン「オレは両親に捨てられた！何も言わないでココに置き去りにされた！！」

アヤネ「…そうなの？」

グレン「それに、オレの目は……赤色だし」



親に捨てられたと言っている
目が赤色だと言っている

哀しそうだけど、誰かに認められたいって思ってる気もする



アヤネ「私も赤色だよ？目」

グレン「…ホントだな」

アヤネ「ほら、目の色お揃いだよ！だから、笑って？」



純粋に、グレンとお揃いが嬉しかった

私が笑って、というと

「……わかったよ」って仕方がなく笑ってくれた

作り笑いだけど、私が絶対に本物に変えてみせるんだから！




＊




それからは……なんだろう

楽しかったことは覚えてる


後、一つわかったことがあったの


≪私、グレンのことが好きなんだなぁ≫



小学３年生の時、お母さんは病気でいなくなっちゃって

グレンも泣いていたよ。


孤児院は、私のおばあちゃんが院長になったんだけど
私はあまりおばあちゃんを好きになれない


お父さんは、個人で使ってた研究所に引っ越した
私も一緒に行って、グレンと離れちゃった

机で見つけたんだけど、何人か知らない子の写真があったの
データとかもたくさんあって、その時はよくわからなかった



中１になって、グレンと再開した

グレンは私のことをまったく覚えてなかった

少し悲しかったけど、またあの時のように笑えたんだ
そして改めて思ったの。≪私はグレンが大好き≫って


ずっと一緒に居たかったけど、それはできなかった


でもいいんだ。



「 」


だからね！







(大好きと伝えたら)
(何か変わっていたでしょうか)

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