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7話 ページ9

「助けに参りました、ひよこさん。」



私は、嬉しさでいっぱいになった。


でも、その前に一つ―――――




「私はひよこじゃありません!ひよりです!」



何回云ったと思ってる!メイドなんだから覚えて呉れ!
それとも何だ、呆けてるつもりか!?




「太宰さん、ひよこさんの縄を解いて下さい。私は犯人の相手をします。」


「はいはいー。さゆちゃんの命令なら何でも聞くよ。さ、そこのひよことかいう美しいお嬢さん。一寸待っててね。」


太宰とか呼ばれたイケメンさんは、私の背後に回ると、ものの二秒程で縄を解いてしまった。


「はい。どうぞ。あ、そうだ。ひよこさん、如何か私と心中w「寝言は寝て死んでください」

思い切り太宰さんの頭を殴りつけたのは、日向さんのブーツに寄る回し蹴りだった。

「ふざけないでください。」


「はいはい。御免なさい。………ねぇ、そこのご婦人。どうしてこんな事したのかな?」

「あ……あたしは……息子の為に……」


日向さんは溜息を吐いた。


「こんな事が息子さんの為になる訳が無いでしょう。さ、その短刀を置いて。」


「………五月蠅いわよこの阿婆擦れェ!」

その時、女は思い切り日向さんに短刀を振りかざした。


いけない、と思った次の瞬間――――――



「いけません。刃物を人に向けては。」


見事なばかりの体術で、気付いた時には女は日向さんに抱き抱えられ、

短刀は彼女の手の中にあった。


「な……!?」



「私はこれでも北辰一刀流を習っておりますので。」


いやあれはもう刀振るうときの動きじゃないだろ。柔道とかそんなレベルだろ。確実に。



「市警は来ましたか?」


太宰さんは扉を示した。


見ると、おじさんたちが、ぜぇぜぇと息を切らしていた。



「ひよこっ………」



私の眼頭が熱くなった。


「皆さぁん……」


すると、遠くの方からパトカーのサイレンが聞こえた。


日向さんはそれを一瞥すると、


「では、あとの始末は私が付けておきます。」


「え?小百合さん、あなた警察官じゃ……」


すると、夏目さんが呆れた様に云った。


「莫迦かお前。お前みたいなひよっ子より、









警察庁長官たる小百合さんの方がうまく立ち回るに決まっているだろうが。」








「……で、でも。……はい?」


今、何て云いました?

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水無月カエデ(プロフ) - ご愛読ありがとうございました。 (2019年8月18日 21時) (レス) id: d17efe557e (このIDを非表示/違反報告)
水無月カエデ - フラグ立ちましたね……… (2019年7月8日 22時) (レス) id: 0e0abeeec8 (このIDを非表示/違反報告)
ふーゆず(プロフ) - 種田さん!?ええええええええええええええええええええ!? (2019年7月6日 5時) (レス) id: 63500bc6f8 (このIDを非表示/違反報告)
大阪 - 確かに!! (2019年6月6日 22時) (レス) id: 513b666ef4 (このIDを非表示/違反報告)
水無月カエデ - ドラマの続編を切実に願う(真顔) (2019年5月9日 19時) (レス) id: 0e0abeeec8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月カエデ | 作成日時:2019年2月19日 20時

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