ヤンデレ VS ロボット5{勝利の油断} ページ46
ビームが徐々にしぼんでいくと
そこには、
声帯機能腕も脚も無くした、
最早だるま状態の愛が倒れていた。
愛:
「ァ……、ォアア…。」
意識回路もショート寸前で、
会話する事もままならない様子。
それを確認した後。
メタトン:
「っ…！」
変身を解除したメタトンが
膝からガックリと崩れ落ちた。
A:
「お、おい…！？」
慌てて立ち上がって駆け寄り、
Aはメタトンを抱き起こす。
メタトン:
「えへへ、ゴメン…あの姿だと
エネルギー消費が激しくて…ちょっと疲れちゃった…。」
A:
「ちょっとどころじゃないだろ！
そもそもお前、もし負けてたらどうなっていたか…！」
メタトン:
「負けない。」
反論するAの口に
メタトンは上手く動かない人差し指を当てる。
メタトン:
「僕は、僕のダーリンへのラブは、
どんなモノにも、絶対に負けないよ。」
そう言いながら自慢げに笑うメタトンの顔は、
Aの目にとても美しく映って見えた。
だがそんな事は到底言える訳が無い。
A:
「…はっ、小っ恥ずかしい言葉ばかり
並べやがって。中二病かっての。」
メタトン:
「ふ、ふ。ダーリンの照れ隠し、可愛い。」
A:
「鼻もいでやろうか？」
メタトン:
「うわぁん！でも、僕知ってる。
これが…『クーデレ』ってやつ、なんだよね。」
A:
「この山の中にはうるさい口を塞げる
洗濯バサミは無いのか？」
辛辣な事を言いつつも、Aの表情は
本調子に戻ってきた様でどこか明るく。
それがメタトンには何よりも嬉しかった。
愛:
「……ゥ、ウ。」
二人の後ろから、敗者の呻き声があがる。
振り返ると首をガクガクと揺らしながら
乱れきった前髪の下から愛が睨みつけていた。
愛:
「モウ…イイ………。」
その目はひしゃげた上に
真っ黒な涙にまみれてグチャグチャで、
目とは呼べなくなっていた。
だが、そんな状態になっても
確かな絶望と憎しみを宿らせ、
自分の物にならないAと、
計画を四肢諸共粉々にして踏みにじった
メタトンを捉えていた。
そして彼女は、裂けんばかりに口を大きく開き。
愛:
「……ミ " チ " ツ " レ " ニ " シ " テ " ヤ " ル " ッ ！！！！！」
口の中に爛々と光る
『CORE』と書かれた心臓の様な機械。
A:
「自爆する気か…っ！？」
Aが何とかしようと考えた時には。
もう、全てが。
？？？{ある世界の狭間にて}→←ヤンデレ VS ロボット4{過去への復讐か、未来への前進か}
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒和(プロフ) - 3年後からこんばんは…() この神作、推ししか出てこないんだが？え？ (2023年4月4日 1時) (
レス) @page9 id: fe2acd821c (このIDを非表示/違反報告)
本音箱(プロフ) - ひとなさん、コメントありがとうございます！砕けかけてる臓物に染み渡るお言葉…感謝します。そして私は帰ってきました、頑張りますヨー！ (2019年3月31日 11時) (レス) id: 247b84c45f (このIDを非表示/違反報告)
ひとな - どうか無事に帰って来てくださいね...感想が無くても読んでいる人はいますから...! (2019年3月6日 0時) (レス) id: a970eab56a (このIDを非表示/違反報告)
本音箱(プロフ) - やっと表紙イラスト描き終えたので貼っておきますネ！ (2019年2月1日 22時) (レス) id: 247b84c45f (このIDを非表示/違反報告)
本音箱(プロフ) - 次回予告させて頂きました。 (2019年2月1日 19時) (レス) id: 247b84c45f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：本音箱 | 作成日時：2017年5月13日 19時
