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『あ………』


鈴菜は行ってしまった。

まさか全部私のことを思ってだったとか……、


『そんな陰口、気にしなくてよかったのにっ……』


目から涙がこぼれおちて、思わず座り込んだ。

あんなの気にしなくてよかったのに。

そうすれば、もうちょっと結果は変わってたのかもしれない…。


夏「Aちゃン、大丈夫?」


あ「泣いてる顔もかわいいっ!

…っじゃなくて、ほら、ハンカチ貸すよ!」


敬「話の内容はいまいちよく分からない所もあったが、あまり抱え込むなよ。

何かあったら俺たちに頼れ。」


『えっ、あ…、え?』


先輩たちずっと後ろにいたんだ…。

聞かれちゃってたのかな


『あの、ひとときの無礼を許してください…。』


敬「…?どういう意味だ?」


『夏目先輩のこと夏目って呼んじゃったり、

蓮巳先輩のこと敬人様って呼んじゃったり……。

なぜそう呼んでたのかは言及しないでください…。』


夏「あぁ、そのことカ。

ボクは正直嬉しかったヨ♪呼び捨ても悪くないネ。」


敬「俺も、悪い気はしなかったぞ。」


あ「Aちゃんは私が守るから、結婚しよう。」


夏「子猫ちゃン?Aはボクのものだヨ?」


あ、呼び捨て…


敬「はぁ…、ほら教室戻るぞ。

だがその前に保健室で逆先に目を冷やしてもらえ。」


『えっと、はい、わかりました。ありがとうございます。』


敬「それとだが………、

俺のこと、下の名前で呼んでくれないか?」


『………はい?』


敬「いつまでも苗字で呼ばれては距離が縮まらん。

敬人でいいぞ。」


いや流石に呼び捨ては勘弁してください


『じゃあ、敬人先輩!』


私が言うと、敬人先輩は微かに微笑んだ。

わおイケメン


夏「A、こんなの放っといて保健室行くヨ」


『あ、はい!あんず先輩、ハンカチありがとうございました!』


あ「いやこっちがありがとうだよ!家宝にするね!」


『…???はい!』


夏「A絶対わかってないよネ??」

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Αγιάνο(プロフ) - 初めまして。Αγιάνο(あやの)と申します。偶然この作品をお見受けして、推しがメインに出ていたこともあり、一気に読み終えてしまいました。とても良い作品だと思います。更新、心待ちにしています♪ (2022年6月24日 16時) (レス) id: 1fbdbb976e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なめたけ | 作成日時:2022年3月26日 14時

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