CHERRY. *sho sakurai* (ページ8)

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8.ため息の先に～翔side～ページ8

スケジュール帳を見てはため息…。

携帯を見てはため息…。

あれから彼女に連絡すら出来ず、ため息だけ。

特別番組の収録、正月番組の収録、
取材、打ち合わせ、撮影…

コンサートツアー。

どう見てもこのスケジュール
12月のページは真っ黒だ。

いつもはなんてことない
毎年のスケジュール。
むしろ有難くさえ思ってたけど。

なんてメールしたらいいんだよ。

翔「はぁ…。」

智「翔くんどしたの？あれ。携帯と手帳、交互に見てるけど。忙しいの？暇なの？」

和「見た感じ暇そうですけど、頭ン中たぶん凄い忙しいんだと思いますよ。(笑)」

楽屋でそんなコトしてたら智くんとニノがなんか言ってたけど、全く耳に入らない。

雅「しょ～おチャン♪」

その時、頭を抱える俺の肩を叩いて相葉くんが俺の顔を覗き込んだ。

雅「ねーねー。どうなの？あの子と連絡とった？Aチャン♪」

痛いトコを突かれて
ジロリと相葉くんを睨むと

和「相葉サン！見てわかんないの？とってたらそんな顔する？」

ちょっと離れたところからニノが大きなを出した。

雅「えっ⁉マジで？翔チャン、なにやってんの？」

智「なになに？なんの話？」

和「や、翔チャンがさ…。」

翔「ッだー！俺にも喋らせろや！！」

勝手に喋りだす3人を振り払う。

雅「ちょっとぉ！なんでメールしないの？」

相葉くんが俺の隣に座る。

翔「なんか…、このスケジュール見てたらなんてメールしたらいいかわかんなくてさ。」

雅「翔チャ～ン、どうしたの？とりあえず謝ってさ、この前は突然メアドなんて聞いちゃってすいませんっつって(笑)」

和「名前も聞かずに先走り過ぎてすみませんっつって(笑)」

智「え～？なにそれなにそれ？翔くん…、ナンパ？」

翔「ナンパじゃないって！」

雅「とにかくさ、連絡はすぐいれなよ。今ちょっと忙しくて無理だけど、絶対会おうってさ。」

相葉くんが静かに言った。

なんだかんだ、恋愛事で頼りになるのが相葉雅紀だ。

翔「なるほど…。ちょっとしてみる。相葉くん、ありがと。」

雅「なんでも言ってよ！」

と、ムダにキメ顔を返す。

智「俺も混ぜろ！翔くん…」
和「ハイハイ、翔サン忙しいからね～。おじいちゃんはこっちで居眠りしててくださいね～。」

智「ちょっと、待って…、翔く～ん！」

まだ、いろいろ聞きたそうな智くんの背中を押してニノがその場から離れる。

よし！

パンッと、両手で頬を叩いて携帯のロックを外した。