【うたプリ】I want your smile. [2]

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*レン目線*



「………レン、さん」



潤む瞳で俺を見つめてくる彼女


またこいつのことを想ってる故に泣いている君から目が離せなかった



「レン、違う!これはだな……」



なんて、おちびの情けない声で現実に戻される


自分が泣かせたのではない、とグダクダの弁解を始めるおちび



…お前じゃなかったら誰がやったんだよ



呆れて責める気にもなれなかった


いったい彼女は、こんなやつのどこがいいんだろう
　




　






「……あはっ♪」



静まりかえった部屋に突如聞こえた笑い声


俺でもないし、おちびでもない



まさか、とは思ったけどそれ以外ありえない



　

…彼女が笑っていた



「やだなぁ、翔
私がお前に怒られたぐらいで泣くわけないでしょ
…なのにそんなにオロオロしちゃってさバカみた〜い♪」



子供のように『作戦成功☆』と自慢気に跳ねる彼女



「どこぞの王子風に言うと『まだまだだね』ってかんじ?」



今までの全てが彼女のシナリオ通りの演技だったと言わんばかりに余裕の笑みを見せる



おちびちゃんの方を見ると口を開け、ポカンとしている


俺も鏡を見たら同じ顔をしているのだろう



「なんだよ……久々に本気で焦っただろ…」


と、悔しそうにブツブツ呟くおちび



　

『なんだ、演技か……』


その時俺は、彼女の巧みな演技と言葉に欺かれたと思ったままだった


　


……本当の嘘は何だかを知らずに

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