相談事 ページ31
いつも通り美味しいサンドウィッチをペロッとたいらげて、甘いココアで喉を潤す私をニコニコで眺めていたペパー君が思い出したかのように呟く。
「そういやさ、Aに相談しようと思ってたことがあんだけど」
『ペパー君が?なに?私が出来ること?』
「いや寧ろAしか適任がいねぇって感じ」
何だろう、私が適任な相談事って限られてくると思うんだけど。
「ヌシ倒すの、Aとアオイにばっか任せんのはやっぱダメだと思ってさ。
オレも戦おうと思うんだけどどのポケモンがいいか迷って、てぇ!?そのリアクションはちょっと古いんじゃねーの!?零れてる!!」
『いや、いやいやそんだけ驚くことしれっと言うから!!』
どう思う?って眉を下げて聞いてくる顔を呆然と見つめちゃってココアがダバダバ零れた。
慌てて布巾で拭いたから床まで汚れなかったけど!まさかペパー君からそんな言葉が出ると思ってなかったからホントにビックリしたんだよ。
「そんな驚くか?この間の岩壁のヌシだってアオイとタッグで勝ったんだぜ?」
『…言われてみれば確かに。追い込んでたとは言えアオイちゃんだけにしては早いなって思ってた』
「だろ?ほら、その時捕まえたシェルダーと
その前に捕まえたホシガリス」
『ほんとだ、可愛い子が増えたねぇ。
マフィティフが元気になったらきっと遊び相手が増えて喜ぶよ』
ボール越しに対面した2匹はこっちを不思議そうに見つめてきて可愛い。
きちんとした挨拶はまた今度改めてしよう。
『そうだ。まぁ君の様子見れば何となくわかるけど、スパイスの効果はどうだった?』
「あぁ!オカルト話が主だから疑ってたけど本物だったぜ!
マフィティフの手足がほんのり暖かくなって、心做しか呼吸もしっかりしてきてよぉ!」
嬉しそうに身振り手振りで伝えるペパー君に安心しつつ、それでもまだ立ち上がったりはできないのかって言葉は飲み込んだ。
ひとつのスパイスで今まで何も効果が出なかったマフィティフの体に確かな進歩が見られるんだから、全て食べればきっと、きっと大丈夫だ。
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ユキワラシ(プロフ) - ごーやちゃんぷるさん» 初コメありがとうございます!大好きだなんて言っていただけて大歓喜です!!再開後もご期待に添えるよう頑張ります!(´∀`) (2023年1月10日 21時) (レス) id: c5899b6e8a (このIDを非表示/違反報告)
ごーやちゃんぷる(プロフ) - ついに本格的に再開ですかね?!初コメ失礼します!主人公ちゃんとペパー君の絡みとかアオイちゃんとの絡み大好きです!これからも無理しない程度で更新してくれると有り難いです!頑張ってください! (2023年1月10日 21時) (レス) @page22 id: 83514816a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキワラシ | 作成日時:2023年1月4日 23時