検索窓
今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:146,710 hit

海の世界 ページ26

ジャリッ___…









A「大丈夫だよ?」

涼介「…っ。」









目をギュッと一度瞑って、足を踏み出した。









ジャリッ___…ザブンッ__!!



























































涼介「っ…!!」

A「…涼介、目、開けて…?」









優しいAの声に、ゆっくりと目を開く









涼介「すげ…。」









目の前に広がる光景は、

目を疑ってしまうくらい綺麗だった。









澄み切った青い海に、

気持ち良さそうに泳ぐ魚、

海の底には珊瑚や貝などの綺麗な生き物達、

なにより…









A「___綺麗でしょ。」









Aが、綺麗だった。




























































海の中を目にして、思わず笑みが零れる俺を見て

Aも嬉しそうに微笑む。








目を細めて、綺麗な笑顔を見せながら

Aは…綺麗な尾びれを動かしながら、華麗に泳ぎ始めた。









A「…涼介、不思議に思わないの?」

涼介「なにが?」

A「海の中で息できること。」









……あ。確かに。

海とAに夢中で気が付かなかった。









涼介「…なんで?」

A「ふふ、人魚の力って不思議だよね。」

涼介「へぇ…人魚ってこんな力も持ってるんだ。」









Aと手を繋いでる、それだけで、海の中で息ができた。

聞くと、触れる場所はどこでもいいみたい。
人魚の体の一部に触れていれば、海の中での呼吸が可能だって。









全然苦しくもないし、目に水が入っても痛くもない。









すげぇな…、海の中ってこんな感じなんだ。






































































A「ねぇ…涼介。」

涼介「ん?」

A「…私に、なにか言う事…あるんじゃないの?」








泳ぎながら、俺の手をギュッと握り締める。

Aは悲しそうな笑みを浮かべ、俺の目を見た。









人魚って…心ん中も読めるのか?

それとも、たまたま察知されたとか?









涼介「…ん、後で言うよ…。」

A「今 教えて?」

涼介「…。」









泳ぐのをやめて、俺の方を向くA。

悲しげな視線を向けてくる。






体をまとう水が、異常なほど冷たく感じた。








タイムリミット(1)→←3日目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (389 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
736人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

kaori asa(プロフ) - 最高ーっ!です。気付いたらタオル握り締めて画面を必死にスクロールしてました。ありがとうございました。 (2019年9月24日 6時) (レス) id: 89ca319f3b (このIDを非表示/違反報告)
KNN☆(プロフ) - なんでだろう。目から雫が落ちてくる...夢主ちゃん可哀想だけど、なんだか、表現しきれないぐらいの想いを持って死んだのかなって思った、これからの続編みたいなやつ書いたら面白いと思います。とても面白かったです。 (2018年7月17日 20時) (レス) id: b591646d2a (このIDを非表示/違反報告)
rhythm♪ - 泣きました!とても感動しました!!くるすけさんの作品とっても大好きです。これからも頑張ってください!!応援してます!! (2018年2月9日 15時) (レス) id: d0ee879122 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - この作品何回も繰り返し読んでいるんですけども、本当にいいお話で、毎回毎回涙してます!! この人魚の生まれ変わりとかの話って書いてくれたりしませんか?? くる助さんのお話大好きです。これからも応援してます!! (2018年1月19日 23時) (レス) id: 7ce3edd3fa (このIDを非表示/違反報告)
涙もろ子さん - 涙が止まりません ほんっとに涙が止まりません…。これからも作品作り続けて下さい! (2017年10月9日 1時) (レス) id: 2bf35c0a63 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:♪くるすけ♪ | 作成日時:2017年6月5日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。