キミの本当の姿(2) ページ15
足が固まったように、体が動かなかった。
瞬きさえもするのを忘れて、ただその光景を黙って見ていることしか出来なくて、
何度も何度も確認した、
Aの上半身は変わってない、確かに目の前にいるのはAだって。
だけど、視線を腰から下に下げると…尾びれが見えるんだ。
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涼介「っ…A…なの、か…？」
A「＿＿＿だから…離してって…、信じられないって…言ったのに。」
さっきまで合わせていた視線を、Aは俺から反らすように下を向く。
座りにくそうに尾びれを動かしながら…、Aは悔しそうに手で砂を握り締めた。
ｻﾞﾘｯ＿＿＿…
涼介「A＿＿＿…。」
「もーっ、なんで突然雨降るかなぁ！」
「早く雨宿り出来る場所さがそーっ！」
A「っ…！！」
俺の背後から迫ってきた女子2人の声。
Aは俺の影に隠れてるおかげで、今は見えてないみたいだけど、
Aは焦りと驚きの顔を見せた。
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Aは、また下向いて、覚悟を決めたように震え出した。
…俺がいるの忘れてる？
涼介「捕まれ！」
A「えっ＿＿＿きゃっ！」
着ていたYシャツを脱いで、Aの下半身を隠すように巻き付ける。
そのままAの体を抱き上げて、雨宿りの出来そうな岩場に走った。
後ろから聞こえる女子達の声が聞こえなくなったけど、
Aの驚いてる声と、
俺の名前を呼ぶ声だけはずっと聞こえていた。
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Aが…隠していたのはこの事？
ほんとは人間じゃなくて、人魚…だったって事？
今まで、沢山の奴らに教える度に、言う度に…Aの前から男達は去っていったんだっけ？
＿＿＿＿＿ふざけんなよ。
…こんな、こんな苦しませやがって…、例え相手が好きでも、自分は恋愛が出来ないって思うようにならせやがって…、
涼介「っ…むかつく。」
A「え…？」
涼介「＿＿＿なんでもない…。」
俺が無我夢中で走り着いた岩場は
朝、Aの歌声を初めて聞いた場所だった。
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kaori asa(プロフ) - 最高ーっ！です。気付いたらタオル握り締めて画面を必死にスクロールしてました。ありがとうございました。 (2019年9月24日 6時) (
レス) id: 89ca319f3b (このIDを非表示/違反報告)
KNN☆(プロフ) - なんでだろう。目から雫が落ちてくる...夢主ちゃん可哀想だけど、なんだか、表現しきれないぐらいの想いを持って死んだのかなって思った、これからの続編みたいなやつ書いたら面白いと思います。とても面白かったです。 (2018年7月17日 20時) (レス) id: b591646d2a (このIDを非表示/違反報告)
rhythm♪ - 泣きました！とても感動しました！！くるすけさんの作品とっても大好きです。これからも頑張ってください！！応援してます！！ (2018年2月9日 15時) (レス) id: d0ee879122 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - この作品何回も繰り返し読んでいるんですけども、本当にいいお話で、毎回毎回涙してます！！ この人魚の生まれ変わりとかの話って書いてくれたりしませんか？？ くる助さんのお話大好きです。これからも応援してます！！ (2018年1月19日 23時) (レス) id: 7ce3edd3fa (このIDを非表示/違反報告)
涙もろ子さん - 涙が止まりません ほんっとに涙が止まりません…。これからも作品作り続けて下さい！ (2017年10月9日 1時) (レス) id: 2bf35c0a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：♪くるすけ♪
| 作成日時：2017年6月5日 20時
