【マギ】取り合いばかりの短編集！？

スパルトス　ジャーファル　２　この二人が飲み比べ ページ42

飲み始めたところで、ジャーファルが、笑いながら軽い気持ちで提案した

ジャ「残りだけで飲み比べでもしてみますか」

スパ「良いですね」

勿論、スパルトスはいつもなら断るところだが、ジャーファルとなら本気にはならないから、好きなところでやめることができるし、
酒の量に制限がある飲み比べならば。と判断して頷いたのだった


…言っておこう。
これは誤った判断だった。



暫くして、酔いが回ってきた
酒は思ったより減らない

ジャ「…スパルトス、飲み比べと言う以上は勝った方には利益がつくべきだ」

スパ「え?ええ、まぁ」

ジャ「だから、もし私が勝ったら、

Aさんの買い物に付き添うのを、止めてもらう」

杯を落っことしそうになった。
なんの脈絡もなく市場の少女の買い出しを手伝うのをやめろと言われたら、当然の反応だ

スパ「っ!?…わ…わかりました

で、では私が勝ったら、
Aを夕食に誘うことを止めていただく」

驚きながらも、必死に意図を読み取り条件を返した

ジャ「…なかなかに良い点に目をつけましたね

さぁこれで負けるわけにはいかなくなった」

スパ「ええ私もです。」


二人はさらに会話と酒を進ませる

ジャ「…スパルトスはどこが好きなんですかAさんの」

スパ「な、何をいきなり…」

スパルトスが急に赤くなったのが、酒のせいではないことは明白だ。
口調が砕けてきたジャーファルは鼻を鳴らして言葉を繋げた

ジャ「私は言えるぞ。
第一に優しい。特に子供に対して向ける笑顔から優しさが滲み出てる
あと話上手で、それから、魔法の勉強も熱心で、武術も上手いし…」

ジャーファルは、まだ何か言いたげだったが、透かさずスパルトスが眉を曇らせて反論した

スパ「…最後の二つはシンドリアの政務官としての意見ではないですか?
私はAのことを職業を通して考えませんが?」

ジャ「むっ……
Aさんは仕事のこと、よく理解してくれますよ」

スパ「そうですか、私ならAを世界の異変に巻き込むぐらいだったら永遠に片想いで結構だ」

ジャ「へーえ、そう…。
で、どこが好きなんです?」

スパ「……明るいところですよ
ピスティに比べたらそこまでではないが、気を遣って態と明るく振舞うときもあるのが特に。
それから、これはジャーファルさんと逆といっても良いかもしれませんが、
強さですよ」

スパルトス　ジャーファル　３　この二人が飲み比べ→←スパルトス　ジャーファル　この二人が飲み比べ

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す