女神獣様の憂鬱�� ページ12
代表同士(審判)だからなのか、それともやはり男と勘違いされているからなのか、控え室はAと鬼灯、2人とも同じ部屋だった。
まあ、座って休憩するだけだし、コイツと話すことも特に無いし、部屋に用意されてたお茶とお茶菓子でもつまもう…
特に気にした様子もなくAはソファーに腰掛けると、
『んー、ここはやっぱりしょっぱいものかな〜』
と独り言を呟いて、テーブルの上のお菓子を選び始める。
しばらく沈黙が続き、立ったままの鬼灯がふと、口を開いた。
「失恋でもしたんですか？」
『…はぁ？』
コイツ、突然何言ってんの？
煎餅を齧っていたAは、訝しげに彼を見た。
『なんでお前にそんなこと教えなきゃいけないワケ？』
というか、失恋なんてしてないし。
髪の毛をバッサリ切ったことを言ってるなら、全然違うから。
そう返したにも関わらず、尚も自分を見つめてくる鬼灯の視線に耐えかねて、彼女は再度口を開いた。
『……別に、仕事の邪魔だなって思ったから切っただけ』
あと、そんな風に女の子に直球で聞くと逆に嫌われるよ。
まあ既にボクはお前のこと嫌いだけど。
そう伝えたのに、彼は気にした様子もなくAの目の前に近づいてきた。
『…なに？』
なんか文句でもあるの？
と首を傾げたら、思ってもみない言葉が返ってきて、彼女は目を見開いた。
「いえ、髪を切った貴女も素敵だなと思いまして」
『……は！？』
「今回の装いにもピッタリです。似合ってますよ。綺麗です」
『な、何突然…』
コイツ酔っ払ってんの！？
詰め寄って来る鬼灯にいつもと違う雰囲気を感じて、Aはソファーから立ち上がると、彼から距離を取ろうとする。
『お前、今日なんか変だよ！？』
いつもは、そんな事言わないじゃん！！
腕を掴まれそうになって慌てて避けたら、逆にソファーに足を引っ掛けて、そのままひっくり返ってしまった。
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めぐりずむ(プロフ) - コメントありがとうございます！励みになります…(๑•̀ㅂ•́)و✧お恥ずかしいとのことで削除依頼されていたので、消させて頂きましたが、すごく嬉しかったです！ (2022年9月17日 1時) (
レス) id: ef3bd6ce41 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - とても面白いです｡ (2021年11月7日 0時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐりずむ | 作成日時：2021年9月23日 23時
