【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ10)

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風紀委員の紅一点：ステッカー事件編④ ページ10

「ところでA、」

『はい？』

土方さんに呼ばれて、私は返事を返す。
ちょっと！視点が一人称(わたし)になるなら言ってよ！

「なんで終だけ名前呼びなんだ？あと敬語。同じクラスなのにおかしいだろうが」

土方さんの言葉に、『え、今更？』なんて思ってしまった。

『だって土方さんは土方さんですし…』

本編だってそうだし、敬語だって今に始まったことじゃない。

…時々口が悪くなるのは、この際置いておこう。
というか、突然この世界観を揺るがすようなこと言わないで下さいよ。

『うーん…じゃあ、トシくん…とか？』

そう言ったら、何故か土方さんは固まってしまった。

…あれ？

『沖田さんは、そーちゃんとか』

これはミツバさんの真似だけど。

「ゴホッゴホッ」

沖田さんは飲んでいた紅茶で噎せている。

…なんで？

『終さんは…(あんまり変わらないけど)終くんで、篠原君は進くんかな』

「………」

「あ、ありがとうございますっ！」

終さんは心なしか目が輝いていて、篠原君にはお礼を言われてしまった。

名前呼びって、やっぱり嬉しいもの？

原田さんは…右之助だから、うーたん…とそこまで考えて、頭を振って打ち消した。

いや、やめよう。全然うーたんって面じゃねーわあの人。
某教育番組の可愛らしい人形とは似ても似つかねーわ。

『伊東さんは鴨くん…とか』

今は会議に参加してないけど、メガネの参謀たる彼を思い浮かべて呟いたら、

「伊東さんにお伝えしておきます！」

と嬉しそうに篠原君がスマホを取り出して言った。

『いややめて！？なんか怖いからっ』
伊東さん、そういうの嫌がりそうだし…

「絶対喜びますよ！」

『そうかなぁ…』

「大事な会議で、何を馬鹿げたことを話しているんだね山崎君」とか言われないかな…
なんて考えていた私に、近藤さんが自分を指さして聞いてきた。

「A、俺は！？」