【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ44)

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その⑮ ページ44

「じゃーもうめんどくせーんで、まとめて吹っ飛ばしましょうや」

それまで黙っていた沖田さんが突然とんでもないことを言い出して、私は目を剥いた。

『沖田さんん！？私も居るんですけど！？』

間違いなく巻き込まれますよねソレ！？
万斉も土方さんも、いがみ合ってる場合じゃないってええ！！

そんな感じで今にもバズーカを構えそうな沖田さんを、終さんが全力で止めてくれていた。

ありがとう終さん…！！

「まあまあトシ、Aが困ってるだろう」

「副長、気持ちは分かりますけどね？」

近藤さんと原田さんが土方さんを止めに来てくれて、ようやく解放される。

といっても、万斉は私の腕を掴んだままなので、彼の説得は私に任されたようなものだ。

『ちょっと万斉、このままじゃ埒が明かないから、とりあえずこの場から離れて…』

「む？ここではなく向こうで2人きりで話がしたいと？」

『言ってねーよ！！何都合よく解釈してんだコノヤロー！！』

バカなの！？こいつバカなの！？
なんか、ポンコツ度が増していってるような…

どうなってるんですか高杉さん！！と、思わずここには居ない鬼兵隊総督に問いかけてしまった。

「仕方ないでござるなぁ」

『オイ人の話を聞けオイ』

私の手を握って歩き出そうとする万斉を引き止めようとして──
ああでも、ここから移動させるならそのほうが楽か…と思い当たる。

別に2人きりになりたいからとかじゃないからね？
違うから！！

『……わかった。ほら、行くよ』

「え、」

私は『すみません局長、副長、ちょっと席を外します』と、近藤さん、それから何か言いたげな土方さんにも声をかけて、ポカンとしている万斉の手を引っ張ってその場から離れた。

「…いいんでござるか？」

『いいも何も……ここで乱闘騒ぎになるよりはマシだから』

今更何言ってんだか…それとも捕まりたいの？

ジト目で手を引かれるままついて来る万斉を見ると、首を横に振っている。

『じゃあ、とっとと歩く！』

私はそう言うと、公園の敷地を抜けるべく歩き出したのだった。