【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ37)

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その⑧ ページ37

そんなこんなで、やっとこさ子供たちを並ばせることに成功し(ここまで長かった…)、

現在私は『ハッピーハロウィン！』と言いながら順番にお菓子を配る役割をしている。

勿論、ハロウィンお決まりの「Trick or Treat！」を、子供たちに言ってもらうことを忘れずに。

お菓子を配り始めてから暫くして──
ふと、聞いたことのある声が聞こえてきた。

「とりっくおあとりーとぉおおお！！お菓子をくれなきゃ悪戯するぞっつーかお前ら全員がウンコ踏む呪いかけまあああす！！」

「いやそんな力無いでしょ！？しかもそれ悪戯じゃないよね？」

何その地味に嫌な呪い！！しょーもな！！と叫んで、銀髪天パの男にツッコミを入れているメガネの少年。

…うん。2人とも仮装してるけど知ってる顔だわ。

さらにそんな2人のそばで、番傘片手に今にも暴れだしそうな可愛らしい女の子。

こちらも仮装しているけど、よく知ってる。

「とりっくおあとりーとぉおおお！！お菓子をくれなきゃこの公園を破壊するアルヨ！！」

「もうそれ悪戯じゃないからァァァ！！ただの破壊神んんん！！」

器物損壊罪で即刻逮捕されるよ！？と叫んで、メガネの少年はまたもやツッコミを入れている。

坂田銀時、志村新八君、それから神楽ちゃん。

万事屋の3人が、そこに居た。

他人のフリしようと思ったけど、新八君が苦労してたから、他の隊士にお菓子配りを任せて思わず声をかけてしまった。

『…何してんですか』

「おー、ジミーちゃん。なんか、無料でお菓子が貰えるって聞いてよ～」

『子供限定だよ！！』

にへらと笑った万事屋の旦那に、私は即座にツッコミを入れる。

「いや俺、心はジャンプをこよなく愛する少年なんでェ～永遠の中二病なんでェ～」

『どんだけお菓子貰いたいんだよ……ほら、子供たちがドン引きしてるじゃないですかっ』

周りを見ると、既にお菓子を貰った子供たち、列に並んでいる子供たちが皆遠巻きにコチラを見ていた。

うわ何あの人…みたいな雰囲気だ。