【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ33)

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その④ ページ33

「あ、終兄さんだ」

そう言って沖田さんが振り返ったほうに顔を向けると、オレンジ色のアフロヘアーの人物がこちらに歩いて来るのが見えた。

終さんも皆と同じく、既に仮装している。

顔に御札が貼ってある、あのチャイナっぽい格好は…

『終さんはキョンシーですか？』

「………」

声をかけると、彼は返事の代わりにこくりと頷いた。

『似合ってますよ！』

キョンシーって、顔に貼ってある御札カッコイイよね。
「勅命陏身保命」って書いてあるらしい。

ただ、顔の真ん中、ちょうどおでこにあたる場所に御札が貼り付いているので、果たして前が見えにくくないのだろうか…とも思った。

『終さんそれ、前ちゃんと見えてます？』

「(問題ないZ)」

まあ、ここまでちゃんと歩いて来てたし、すぐに筆談用のノートで答えてくれたってことは、大丈夫そうかな？
というか、よくその帽子にアフロヘアー収納できましたね。

まさか、終さんまで本格的に仮装してるとは…

「なんだお前、まだ着替えてないのか？」

次にそう言いながら現れたのは、原田さんだった。

彼もこれまた仮装している。

『で、原田さんはフランケンシュタイン…と』

「おう」

『原田さん、厳ついし顔怖いから余計似合うなー』

頭にネジぶっ刺さってるし、ツギハギメイクだし、顔怖いし、子供泣かないかな…

「褒めてんのそれ！？あと顔怖いって2回言う必要あった！？」

意外と気にしてるらしい。ごめんって。

やっぱり皆本格的だな…
何回も言うけど、お菓子配るだけだよね？

しかしこうなってくると、私だけ仮装しないってのも…なんか空気読めてない奴みたいだ。

『じゃあ着替えてきますね』

集まっている皆にそう声をかけると、私は仮装用の衣装を持って自室へと向かったのだった。