【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ25)

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Happy Birthday to 銀さん!!④ ページ25

『はい』

「え…」

戻って来たAに差し出された、ホールケーキが入っているであろう箱を受け取って、銀時は驚いたように彼女を見つめた。

『銀さん、お誕生日おめでとうございます。…ちゃんと、新八君や神楽ちゃんともわけて食べて下さいね？』

久しぶりに、彼女に愛称で呼ばれた…と、銀時は目を見開く。
普段は、"万事屋の旦那"か、"旦那"としか呼ばれないからだ。

『ホールの苺ショートケーキにしましたから。何なら、お登勢さんやたまさんにも。定春君は食べれないと思うけど…ああキャサリンも居たか…』
まあ、とにかく皆で食べて下さいね。

なんて言われて微笑まれて、彼は「あー…」と片手でケーキの箱を抱えつつ、もう一方の手で自分の頭を掻いた。

「…Aちゃんてさ、そういうとこあるよな」

銀時も久々に彼女の名前を呼んでみる。

『…？何がですか？』

首を傾げたAに、「(……これはそりゃー苦労するよな多串君…いや、あのヘッドホン野郎もか…)」なんて思った言葉を飲み込んで、銀時は嬉しそうにニッと笑った。

「いーや、何でも。あー、その…サンキュな」
久々のケーキ、大事に食べるわ。

そう呟いた彼に、

『ショートケーキは早めに食べないとダメですよ。まあ、旦那ならその辺はわかってると思いますけど…あと、ちゃんと皆で均等に分けて下さいね？』

誕生日だから1人だけ大きく切るとか、上の苺全部食べるとか、しちゃダメですよ。
とAは一応注意した。

「そんな子供みたいなことしません～」

『いや絶対するでしょ』

拗ねたような顔で否定する銀時にツッコミを入れる。
それが何だか可笑しくて、2人はまた笑い合ったのだった。

銀さん、HappyBirthday!!!

2021.10.10