【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ21)

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風紀委員の紅一点：ステッカー事件編⑮ ページ21

一方、高杉一派の面々は、

「青春だねェ…」

「アオハルですねぇ…」

手を繋いで歩いて行く2人を眺めて、似蔵と武市がそれぞれ呟いていた。

「いや、この取り残された私らの空気感、どうしたらいいんスか！？」

「こうして、ステッカー押し売り事件は中途半端な感じに幕を閉じたのだった」

突然、ナレーションのように締めの言葉を発した高杉に、また子はギョッとして目を向けた。

「晋助様ァァァ！？晋助様が締めの台詞を言うんスか！？いやダメとかじゃ全然ないんスけどっ」

「この台詞言えってカンペが回ってきたからなァ」

高杉が手に持っているのは、《締めの台詞よろしく！》と台詞と共に小さく書かれている紙だった。

「どっから来たんスかこの紙！！」

「ポッケに入ってたぜ」

「いつの間に…」

というか晋助様今、ポケットのことポッケって言いました！？ちょっと待って可愛すぎるッス…

尊みが深い…と、また子は胸に手を当てて深呼吸した。

「しかしアイツら、相変わらず仲が良いな…」

遠ざかって行く万斉とAの背中を眺めて、ポツリと呟いた高杉がほんの少しだけ微笑んだ。

「し、晋助様が、ほ、微笑ん……ッ！！」

それを目の前で直視してしまったまた子は思わず仰け反ると、
「ちょっと待って下さいキャパオーバーッス！！」

と叫んで走り出してしまった。

「また子さんどこ行くんですか」

「ああでも、いつもみたいに妖しく笑う晋助様もかっこいいけど、普通に微笑んだ晋助様もめちゃくちゃかっこいいッスううう！！」

武市の問いには答えず、彼女の叫ぶ声が返ってくる。

「…こうして、ステッカー押し売り事件は中途半端な感じに幕を閉じたのだった」

「晋ちゃん、またその台詞言うのかい？」

似蔵に聞かれて、高杉はニヤリと笑って言った。

「締めの台詞は大事だろ？」

ツッコミ不在になってしまったので、
今回のお話は、これにて終了である。