【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ17)

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風紀委員の紅一点：ステッカー事件編⑪ ページ17

彼らはコチラには目もくれず、横を通り過ぎていく。

三つ編み男が近くまで来て、やっと誰だか思い当たった。

『い、今のっ…夜兎工の神威じゃ…』

私の呟きに全員ハッとして、それから注意深く彼らの背中を見つめる。

ちょ、沖田さん思いっきりガン飛ばすのやめて！？
アイツらが振り返って難癖でもつけられたら、どうすんの！？

しかし、それすらも気にした様子もなく、神威たちはそのまま歩き去っていった。

張り詰めていた空気が少しだけ和らいで、私は息をついた。

『怖っ…』

もう少し早く来て、それこそ屋上に上ってたら、その場で鉢合わせていたかもしれない。

絶対嫌だ。私の中では、関わりたくない人物TOP3くらいにランクインしてるよあの人。

「チッ…先を越されちまったみてぇだな」

土方さんの言葉に再度廃ビルのほうを見ると、今度は高杉一派の面々が出てくるところだった。

つまり私たちは、この件に関しては高杉たちに先を越されていたわけである。

でも、それは彼らも同じだったらしい。

めちゃくちゃ不満そうなまた子ちゃんの表情が、それを物語っている。

彼らは、夜兎工の神威たちに先を越されたのだ。

「あーあ、土方さんがモタモタしてるからですぜィ？」

「俺のせいかよ！！」

口を尖らせて言った沖田さんに、土方さんが叫ぶ。

「うーむ、一足遅かったか…しかし、先程の奴らは何故…」

考え込む近藤さんに、『とりあえず、彼らに話聞いてみます？』と私はコチラに歩いて来る高杉一派のほうを向いて提案してみた。

まあ、話してくれるかは、わかんないけど。