【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ11)

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風紀委員の紅一点：ステッカー事件編⑤ ページ11

なんだかめちゃくちゃ期待の目で見られて、私は数秒考える。

『近藤さんは…エネゴリくんですかね』

ゴリラで学ランって言ったら、それだろう。

「何故俺だけエネゴリくん！？」

『可愛いじゃないですか』

「というか何故ゴリラ！？」

『冗談ですよ』

でも、近藤さんはやっぱり近藤さんだなぁ～なんて思う。

まだ納得いってなさそうだったので、

『そういうのは、お妙さんの為に取っておいたらどうですか？』と言ってみたら、

「それもそうだな！」とめちゃくちゃ良い笑顔で返された。

…うん。お妙さん、ごめんなさい。

『それで、呼び方は変えたほうが良いですか？』

どうしましょうか、土方さ……トシくん？と首を傾げて聞いてみたら、

「あー、やっぱりそのままでいいわ…」

「俺も…なんか落ち着かねーんで」

土方さんに続き、沖田さんにまでそう言われてしまった。

『ええ…』

今の時間何だったんだよ…
終さんと篠原君は嬉しそうだったけどな。

─────

結局、風紀委員何人かで直接高杉一派のたまり場(廃部になったどっかの部活の元部室)に行って、彼らに話を聞くことになった。

まあ、話を聞くというよりは、「風紀委員の邪魔をするな」って釘を刺しに行きたいんだろうけど。

『え、私も行くんですか？』

近藤さんに指名されて、私は首を傾げる。
てっきり、留守番役だと思ってたからだ。

土方さんも慌てたように止めに入る。

「そうだぜ近藤さん。別にコイツまで連れてく必要は…」

「Aが居たほうが話が早いだろう？」

「………」

それはつまり、私が居たほうが何かしら聞き出せる可能性がある(かもしれない)と、近藤さんは踏んでるということだ。

隣の土方さん、めっちゃ怖い顔してるけど。
さすがは鬼の副委員長…

『うーん…万斉は別として、彼らが簡単に話してくれますかね』

まあ、聞き出す努力はしてみます…あんまり期待しないで下さいね？と、私は苦笑した。

あ、あと、高杉とサシで話すのは無理なんで！

そんな私を見て、土方さんは大きくため息をつくと、そばに居た終さんを振り返って言った。

「終は別件で調査を頼む」

「………」

終さんは頷くと、土方さんから渡された紙を手に、サッと教室を出ていった。