【銀魂】真選組監察方の紅一点番外編 (ページ2)

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風紀委員の紅一点② ページ2

ここは、銀魂高校。

教師、生徒共に一癖も二癖もあるやつが集う、色んな意味で有名な高等学校である。

そんな学校の屋上に寝転んで、空を見上げる人物が1人。

青い半袖のYシャツにサングラスとヘッドホン姿の男子生徒、河上万斉である。

いやなんでグラサン？どっかの六つ子の次男みたいな痛い感じ？
とか思ってはいけない。

これは彼のアイデンティティなのだ。
どっかの本体メガネと一緒である。
いつも背負っているギターケースは、今は彼の隣に置かれていた。

万斉は、シャカシャカ曲を聞きながら空をぼんやり眺めていた。
何か曲を聞いているわけではなく、実際に「シャカシャカ」という音を聞いているのだ。

何だそれ。ちょっと気持ち悪いな。

ピロンッとスマホの通知音がして、「ああそういえばマナーモードにするのを忘れていたな…」と彼はポケットから自分のスマホを取り出した。

メッセージアプリの通知が画面に表示され、
更に、

《今どこにいんの？》

というメッセージも表示されている。

「屋上」と返事を打とうとして、万斉は聞こえてきた足音に気がついて手を止めた。

『あ、やっぱりここに居た！』

そう言って屋上のドアを開けてこちらに歩み寄ってきたのは、風紀委員という腕章を腕に着けた女子生徒だった。

彼女の名前は山崎A。
最初にも言ったが、秩序もクソもないこの高校で風紀委員を務めている。

ちなみに部活はバドミントン部。
上記の2つを除けば、クラスに必ず1人は居るような、平々凡々な感じの生徒である。

先程の《今どこ？》的なメッセージも、どうやら彼女からだったようだ。

『おいコラ授業サボってんじゃねーよ不良生徒』

彼女はそう言いながら、万斉の頭上に立ち、腰に手を当てて彼を見下ろした。

「A殿……パンツ見えるでござるよ」

思わず見上げてそう言ったら、顔面目がけてかかと落としが降ってくる。

『残念でしたァ～ちゃんと見せパンはいてますぅ～』

チュ〇〇アンナだもんね～と言って、彼女はぴらりと制服のスカートをめくって見せた。

「……見せパンにも興奮する男は居るでござるよ？」

『……は？』

「あっ、拙者は違うでござるよA殿！どちらかというと、脚の方が好み……」

『死にさらせこの変態野郎！！』

またもやかかと落としが降ってきて、万斉は慌ててそれ避けるとそのまま飛び起きた。

「危ない危ない…」と呟きながら、横のギターケースを背に座り直すと、隣でAがため息をついていた。