幼馴染みの特権【牛島若利】4 (ページ7)

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そんなこんなで始めたバイト
そして、同時に一般的な学生生活
この二つを両立させるのは割とキツかった
バイトは週に三日程度にしか入れていないためそこは大丈夫なのだが問題なのはバレないための対策

若利には「最近母さんの体調が悪いから」と我ながら素晴らしい、とても素晴らしい言い訳をしておいた
…こんなに素直に信じるって将来心配だな

給料的に一ヶ月と少し頑張れば手持ちの金も入れて値段的にも余裕が出来るため革のコートは買える

バイトには俺と同じチラシやネット等で釣られてきた同じくらいの若いヤツがけっこういた
バイトをする者が割と多かったらしく二つに分かれて一日入れ替えでバイトをしていた

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「ぶっはっはっは!!!!」

「ちょ、英太クン、笑っちゃダメだって、一生懸、めい、なんだからｯ…!!」

何故ここにいるこいつら
一番、いや若利の次にバレたくないやつにバレてしまった

「何ですか、俺は社会貢献のためにこうやってバイトしてるんですう、君たち、いや特に瀬見みたいなダサい服着てる奴みたいに暇じゃないんですう」

「んだと！？」

「まぁまぁ、でもAクンもなかなか今面白い格好してるよ??」

「…バイト」

"面白い格好"その言葉にビクリと肩を揺らす
そう、面白い格好、本当にその通りなのだ
手に鈴を持ちながらトナカイのカチューシャ
俺がやっているのは服屋のお店誘導
クリスマスに入るので冬物が出ていることを可愛らしいマスコットキャラクターなどで知らせてほしいとの事
いや、無理があるだろ
そしてまだ11月だというのにもうクリスマスシーズンの日本はやはり早とちりなんだと思う

「まぁ、この服屋割と安いしいい服売ってるから見てってくれよ、そして買え」

「クソ生意気なトナカイだなおい」

そう言いながら瀬見と天童は店に入る
なんだ、買うのか

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「この間若利クンも面白い格好してここの店にいたんだよね～」

「えっ、まじかよ」

「流石に真顔でサンタクロースの格好しているから声かけられなかったけどさ～」

「謎すぎるだろ…」

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