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In 日本 ページ19

「あの、そちらの方…セト様、大丈夫でしょうか。顔色が優れないようですが…」


 エレオノーレちゃんはセトさんを心配そうに見ながら言った

 確かに顔色が悪い

 たぶん、本物のマリーちゃんが心配で心配でたまらないんだろう


「ああ、セトは…。マリーが心配なんだろう。なにしろマリーは、俺たちが一緒にいないと外も出歩けないような奴だからな」


 それを聞いたエレオノーレちゃんが、ふっと顔を暗くする


「わたしのせい…ですね。まりー様が違う場所に行ってしまわれたのも」


 その青い瞳が揺れる

 わたしは何か言ってあげたくなって、口を開いた


「大丈夫! たぶんマリーちゃんは、エレオノーレちゃんがいたところに行ったんだよ。だからエレオノーレちゃんがいろいろ教えてくれれば、マリーちゃんは見つかるよ!」


 背の低いマリーちゃんの姿のエレオノーレちゃんの目を覗き込み、自信を持った口調でそう言った

 でも、エレオノーレちゃんは…


「(あ、あれ…? なんか、さらに暗い顔になってる。何かマズいこと言っちゃったのかな!?)」


 わたしが焦っているのがエレオノーレちゃんにもわかったようで


「モモ! わたしは大丈夫ですよ。心配しないでください!」


 わたしを安心させるために言ったのが、はっきりとわかった

 だって、まだエレオノーレちゃんの目は不安そう


「(なにか、わたしたちに言いたくないことがあるのかな?)」


 そう思ったけど、エレオノーレちゃんは特に暗くない顔で話し始めた


.

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作者名:菜の葉 | 作成日時:2016年11月5日 11時

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