【カゲプロ】＊メカクシティ育成ゲーム＊アヤノver.*１* (ページ15)

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｢とりあえずテキトーにオムライスあげとくか｣

そう言いながら翔馬がごはんボタンをタップして、｢ごはん｣｢ドリンク｣｢デザート｣に分岐したうちの１つの｢ごはん｣をタップしてオムライスをタップした時、授業の終わりを知らせるチャイムが鳴り響いた。
翔馬は携帯を机の中にしまい、私達はクラス委員がかける号令で立って礼をし、次の授業の準備をして席につき、再び携帯を手に取った翔馬は伸太郎くんにオムライスをあげる。

『今日はオムライスか……ありがとな、いただきます』

オムライスの乗った皿を左手、スプーンを右手に持ってそう言った伸太郎くんは、ぱくぱくと食べていった。

『ごちそうさま、美味かった。……ところでお前、名前は何ていうんだ？』

翔馬が画面をタップするとクロハの吹き出しに『名前を入力してください』と表示され、翔馬は画面をタップして入力欄に｢翔馬｣と入力し、決定ボタンをタップした。

『翔馬か、これからよろしくな。これは俺からのプレゼントだ』

そう言った伸太郎くんはどこからか赤いコインを取り出し、翔馬が画面をタップすると伸太郎くんの頭上に｢20枚GET！｣と表示される。
……てか私、翔馬とずっと机合わせたままだった。離して私も文乃ちゃんのお世話に戻ろうかな。
そう思いながら頬杖をついて伸太郎くんのお世話に夢中になっている翔馬から目を離し、机を離した時。

｢何で離れんの？｣

｢……ほぇ？｣

翔馬が携帯の画面から私に目を移し、そう言ってきたのだ。思わず私の口からは変な声が漏れる。

｢だ、だって翔馬、ゲームに夢中になってるし、私もゲームしたいし。それに、……変な噂されたら嫌だし……｣

｢周りなんて気にしなくてよくね？向こうは向こう、こっちはこっちだろ。一緒にやった方が楽しいし、……ほら、くっつけろよ｣

｢それはそう、だけど……｣

私がそう言っているうちに、翔馬は再び私の机と自分の机をつける。そして翔馬は、携帯を手に取ってお世話をし始め、私も胸ポケットから携帯を出して文乃ちゃんのお世話を始めたのだった。