この世界の人達は強引すぎる4【名探偵コナン】

FILE163：下心ではない ページ19

「それじゃあ横になって下さいね」


『は、はい…』


「あ、その前に腕時計は塗る時の邪魔になるので外しておきますね」


『え？あ、はい』



自分で外そうとしたが、私より先に腕時計に手を伸ばされ、スルスルと腕時計を外された。



『わざわざありがとうございます…』


「いえいえ」


私はビーチパラソルのあるレジャーシートの上でうつ伏せになると沖矢さんが手に日焼け止めを出しているのが見える。


「それじゃあ塗りますね」


『は、はいっ』



うわー！うわ！やばいやばい！心臓めっちゃドキドキしてるぅうう！！

ヌルッと沖矢さんの手が背中に触れ、日焼け止めを塗られていく。

ひぃやああああ！！！やばいやばい！！！



「くすぐったくないですか？」


『だ、大丈夫ですっ！』



ポタッと背中に冷たいものが垂れた。



『ひゃっ！？』


「あ、すみません。冷たかったですか？」


『は、はいっ、少し…』


「少し量が足りなかったので…すみません」


『い、いえ！気にしないでください！』


「ありがとうございます」



沖矢さんは垂らした分をまた塗り広げた。



「はい、概ね塗り終わりましたよ」


『ありがとうございます！』


私は上体を起こして座ると、沖矢さんにお礼をした。


「いえいえ、どういたしまして」


『それじゃあ沖矢さんも早く海行きましょっ！』


「あ、いえ…私はここで待っていますよ。皆さんの貴重品などがあるので、盗まれたりしては不味いですからね」



んー…まあ確かにそうだ。それに変声機の事もあるからなぁ。しょうがないか…。



『そうですか…分かりました。じゃあ私だけで行ってきます…』


「ええ、気を付けてくださいね」





『はい！』

FILE164：ビーチバレー→←FILE162：？？side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す