30セーブ 不思議な青葉先輩 ページ30
他にも趣味とか好きな女の子のタイプとかを聞かれたけれど、自分には趣味と呼べるほどの物もないし、年頃の女子に好意を抱いたこともない。
「趣味は…ゲームです」
「女の子はよく分からなくて…優しい子、とかですかね」
と言う風に当たらずとも遠からずな答えを返した。
「あの、コウ君は魔法って信じますか？」
クラスメイトから一般的な質問を受けていた僕に、青葉先輩が一風変わった質問をした。やっぱり青葉先輩はどこか掴みどころがないというか、少し普通と違う考えを持っているように思う。
(魔法かあ。ゲームの中では毎日のように使っていたから、馴染みがあり過ぎて少し感覚がおかしくなってるのかな)
うーん、と手を顎に添えて、どう答えればいいのか考える。
「僕は…、ええと、魔法は、お刺身に乗っているタンポポみたいなものだと思います」
僕がそう言うと、青葉先輩は目をぱちりと瞬かせた。
「タンポポって、無くてもお刺身の味には影響ないけれど、あったら彩りが良くなる物です。だけど、お店に並んでいるような、販売用のお刺身には絶対に必要な存在」
そこまで聞いて、青葉先輩は少しだけ納得したような表情を見せた。
「すまねえ、俺は頭が固すぎて何言ってるのか全く分からん」
「に〜ちゃんもだぞー」
「私もですよー☆」
鬼龍先輩の言葉に賛同した日々樹先輩は後ろから僕の両手を掴み、お手上げです、降参！と言わんばかりに手を挙げさせて左右に振った。
「魔法を信じる人もいれば、信じない人もいます。だけど魔法があると思っていた方が人生は楽しくなりますし、人類の歴史の中では魔法が原因で起こった騒動もありますから、それだけ信じている人は多かった。それだけ、魔法という存在の影響力は絶大だった」
僕は口下手だから上手く言えなかったけれど、青葉先輩が的確に通訳してくれたおかげで皆は理解できたようだった。
「なるほどな。確かに魔女狩りとかはその部類だろうな」
「ハリー○ッターとかも、魔法があることを前提にしないと面白くないもんな」
「魔法が存在しないハリー○ッターの世界なんて、ただの中二病患者専用病棟みたいなものですしねえ」
鬼龍先輩は幾度か頷き、仁兎先輩と日々樹先輩は例に出したハリー○ッターの話で盛り上がっている。他のクラスメイトも、確かに、と同意を示してくれた。
「これで全員質問し終わりましたね」
青葉先輩がそう言った時、丁度授業の終了を知らせるチャイムが鳴った。
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月夜 黒輝(プロフ) - この後がどうなったのか気になる...！都合のいい時でいいので更新再開を希望します！ (2019年3月19日 18時) (
レス) id: 7066949ba0 (このIDを非表示/違反報告)
ショウ(プロフ) - 更新停止中なのがすごく惜しいです是非作者様のペースで良いので新お待ちしてます！ (2018年10月3日 8時) (レス) id: 217b90edc7 (このIDを非表示/違反報告)
ケト。(プロフ) - 更新停止中なのが残念です……再開されるの楽しみにしてます、頑張ってください！ (2018年6月25日 9時) (レス) id: 522e4f0622 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西 | 作成日時：2018年1月20日 0時
