【JN】恋人つなぎ（男主） (ページ5)

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『ジナ』

向けらる背中は " 超 " が付くくらい不機嫌で

その様子に溜め息が零れる

『本当に先輩のこと好きじゃなかったのか？』

JN「…」

『たとえ最初はそうでも
付き合ってみたら、ってこともあると思うし』

ジナもそうだったんじゃないかと

淡い期待を込めて聞いてみても

答えが返ってくることはなく

その背中を見つめていた

『まさかとは思うけど
学年一の美人が彼女だって
自慢したかったとか言わないよな？』

ジナがそんなヤツだったら

俺は絶対、友達になってない

それに多分、そんな理由じゃないんだ

周りに羨ましがられることはあっても

ジナが自慢するような素振りを見せたことは1度もなくて

どちらかというと冷たく接していることが多かった

なんていうか

自分の都合がいいときだけ一緒に居るような感じで

ずっと不思議だった

『ジナ』

JN「…自慢なんかしてどうなるの」

相変わらずの口調に

なにも思わないこともなかったけど

とりあえず最低なヤツじゃなかったことに一安心

と、思ったのに、

JN「好きでもないのに
自慢する気になんてならないよ」

またそれを言うのかよ

もうさっきの淡い期待を返してほしい

ただ好きでもない、ってことは

嫌いでもないんだよな

とっくに許容量をオーバーしてしまった思考

落ち着かせるように

少し冷たさの残る床へと横たわった

．