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好きでもない相手と半年も付き合うって
どんな感じなんだろ
目を閉じて想像してみても全然ピンと来ない
17年一緒に居るけど
こんなにジナの考えていることがわからないのは初めてで
そのことが少し悲しかった
しばらくして
ギシッという音を立ててジナがベッドから動いた
どうせトイレだろうと思ってそのままでいても
一向にドアが開く音が聞こえず
どうしたのかと閉じていた目を開ければ
目の前に広がるジナの顔に驚いた
『うわっ!?何だよっ』
覆いかぶさるようにじっと見つめられ
もう少しで鼻がくっつくくらい
ジナの顔が近くにある
近すぎるだろっ!
JN「身代わりなんだ」
『え?なに、身代わり?』
JN「最初からAがユジンと別れたら
別れるつもりで付き合った」
なんだ、それ
意味がわからないんですけど
俺とユジンが別れたら別れる、ってなんだよ
JN「付き合い始めたのいつか覚えてる?」
『いつって…、半年前だろ?』
あれ?
違った?
心底呆れた表情のジナに
大げさなくらいの溜め息を吐かれる
JN「自分のことで浮かれ過ぎ」
『浮かっ、』
JN「3月15日ね
ちなみにAたちが付き合い始めたのがその前の日」
さっきまで散々な言い草だったくせに
記念日覚えてんじゃん、と突っかかれば
女は記念日にうるさいんだよ、と返される
しつこく何日記念とか言われ続けて
嫌でも覚えてしまったらしい
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作者名:HEKi | 作成日時:2023年5月14日 23時