【オリジナル×ダンガンロンパ】二人の少女 (ページ10)

今日:8 hit、昨日:15 hit、合計:4,985 hit

本編　第3話　　　遠藤　優也サイドページ10

あれから2年の月日が経った。

俺は高３になった。

今でもまだ、乗り越えられてはいない。

ただ、前には進んでいると思っている。

少しでも倉野の思いを受け止めたい。

前に進んでほしい。きっと倉野もそう願っているはずだから。

新しいクラスになった。サッカー部の友達がなんかふえた。

そんな新しい環境になってもそのことだけは忘れなかった。

今日から新入生が入ってくる。どんな人達なんだろうというどきどきを抱え、仲間と部室に向かった。

一階まで降り、階段のすぐ下の曲り角で誰かと強くぶつかってしまった。

女の子のようだった。

俺はあわてて声をかける。

優：「大丈夫！？」

するとその子は「すいません」と答えた。

どうやら怪我はないようだ。

俺はその子の顔を見た。そして・・・驚愕した。

信じられない。

おかしい。

そんな言葉が俺の心の中を駆け巡った。

なぜなら・・・

そこにいたのは・・・

倉野に瓜二つの・・・少女だったからだ。

一定時間、俺はだまりこんでしまった。

そしてはっとした。

優：「えっ・・・あ・・ああ、なんでもない。あっそうだ！ぶつかってごめん！大丈夫？」

そういうと彼女は「大丈夫です！」と答えた。

俺は気を取りなおす。すると彼女持っている紙にはサッカー部と書かれていた。

マネージャー希望の子なのだろうか。そう聞くと「はい」と答えた。

俺はその子を部室まで連れて行くことにした。

人違いだと思い、ちらっと見てあとは振り返らなかった。

心の中では他人ではないような気さえしていた。