W.box (ページ38)

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トライアングルページ38

神「小瀧」

小「あ、神山さん」

神「Aは諦めて」

小「え？神山さんの彼女なんすか？」

神「ちゃうけど」

小「じゃあムリっす。
Aさん、神山さんのこと好きなんすか？」

「え？…」

本人目の前に居るのにそんなこと聞かれて、なんて答えればいいんだろ？
沈黙の時間は神ちゃんの顔を暗くして、小瀧くんの顔を明るくした。

小「オレにもチャンスあるやん」

この状況を乗り切れるほど私はモテたことないし、そういう経験もない。
2人のどっちかを選べるほどどちらかに恋もしていない……

小「Aさんが好きにならなかった方が諦めればええだけの話やないですか？」

正論をぶつけられて、神ちゃんも返す言葉もない感じで黙った。

小「オレん名前覚えました？」

「小瀧くん、でしょ」

小「いつかオレの彼女になってくださいね」

そう爽やかに伝えて去って行った。

神「小瀧に渡したないな」

隣から聞こえた声。
そっちを向くと合う視線。

神「昨日は気持ち伝えるだけでいいって思ったんやけど…」

少しの間があって…

神「いつかオレの彼女になってな」

これから起きることに私の恋愛偏差値で対応できるんだろうか……

突然始まった青春。

終わり