W.box (ページ37)

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トライアングルページ37

学祭当日。
人もいっぱいで本当にお祭りみたいで盛り上がっていた。
私たちのクラスはたこ焼きを作って売っていたんだけど、ビックリするくらい大盛況で忙しくしていた。

中庭ではなんかイベントが始まっていて盛り上がっていたけど、それを見に行く余裕なんてなくて、何が始まってるのかも分からなかった。

マイクを使ってるから時々聞こえるのは、名前を呼ばれる人と、呼ばれる度に聞こえる歓声。

「あれ、何が始まったの？」

「イケメンのじゃない？」

1番のイケメンを決めるやつか…
だからか女の子のお客さんちょっと減ったんだ。

そんなこと考えてたら、マイクから聞こえた私の名前。え？…

？「AAさん！！居ます？」

「A、呼ばれてない？」

中庭の人混みからマイクを持ってこっちを見ている人が目に入った。
距離があってよく見えないけど、多分私の知らない人。

？「Aさん、好きです！！」

こっちを見てそのマイクの人はそう言った。

周りから冷やかされたりしたけど、誰に言われてるかも分からない…
そう思っていると、中庭から背の高い人がこっちに向かって走って来た。

？「小瀧望です！」

「あ、はい」

小「さっき告白したのオレです」

「あ～…ありがとうございます」

小「優勝しました！」

そう言って手に持ったトロフィーを見せてくれた。
一個年下2年生の小瀧くん。
背も高くて本当にイケメンだ…

なんで私なんだろ？
話したこともないし、
私は存在すら知らなかったんだけど…

２日連続告白されて…私、女としての運を全て使い果たした気がするんだけど。