第27話 ページ28
『ったく…腰が痛いったらありゃしないよ』
沖「どうしたんでさァ、Aさん。婆さんみたいに腰曲げて」
『なんでもないさ。ちっとばかし、腰痛めちゃってね』
沖「まさに年寄りが言う言葉じゃないですか」
『まぁ気にしないでくれ』
屯所のお茶を飲み、休憩していると沖田がやってきた。
沖「そういや、旦那がAさん家から出てきたのを見やしたぜ」
『旦那?』
沖「いやですぜィ、わかってるくせに。この間の銀髪の侍でさァ。土方さん負かした」
思わずお茶を吹き出しそうになったA。
それを見て、ニヤニヤと笑っている沖田。
『な、な、な、何で見たんだい?』
沖「Aさんが取り乱すなんて、珍しい。さっき見回りしている時でさァ。アンタ、屯所の近くに家あるから偶々見たらそこに…」
土「何の話だ。優雅に休憩なんぞしやがって」
その時、土方が部屋を開けて入ってきた。
沖「面白い話でさァ。Aさんの家から男が…」
『わぁーー!!言うな!!』
土「お前が取り乱すとは珍しいな」
『おんなじ事、総悟にも言われた…。そんなに私って感情出さ無いのか?』
土「あぁ、いつものんべんくらりとしてるな」
『即答しないでくれる?』
土「面白い話でもないだろ。コイツも結婚してるらしいしよ」
沖「え、結婚してるんですかィ、Aさん」
Aは自分を落ち着かせるためにタバコに火をつける。
『別に隠してたつもりはないけどさ、ただ5年も別居してりゃあ、言う必要もないだろ』
?「何ィーーー!?ウチのアイドルAちゃんが他の男のものだって!!?」
そこに現れたのは近藤だった。
近「嘘だと言ってくれ、Aちゃん!」
『そのちゃん付で呼ぶのはやめてくれんか、近藤さん。それにアイドルじゃないし。嘘じゃないよ」
近「ぬぁにーーー!?相手は誰!?俺達知ってる!?」
『まぁ知ってるといえば…知ってるね』
沖田は相手を知っている沖田はずっとニヤニヤとしていた。
『あー、もう!ここは女子会か!どうせわかる事だろ、もう詮索しないでくれ!」
タバコを消し、ズカズカと部屋を出て行った。
土「総悟、お前知ってんだろ。教えろ」
沖「いやでさァ。そんなに気になるなら本人に聞いてくだせェ。それとも聞く勇気が無いんですかィ?ヘタレ土方」
土「よーし、刀を抜け」
いつも通り喧嘩を始める土方と沖田、ショックで呆然と立ち尽くしている近藤だった。
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芽衣(プロフ) - ☆りんご☆さん» コメントありがとうございます!電車で吹き出すのは申し訳ないです💦更新頑張りますので、これからもよろしくお願いいたします。 (2月9日 17時) (レス) id: d2b404e22c (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - とっても面白くて、電車で読んでて吹いてしまいました!これからも頑張ってください!更新楽しみにしてます! (2月9日 16時) (レス) id: a05365e04e (このIDを非表示/違反報告)
芽衣(プロフ) - サーモン13さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2月5日 21時) (レス) id: 6fe95a71fc (このIDを非表示/違反報告)
サーモン13 - この作品めっちゃ好きです!更新頑張ってください!!! (2月4日 20時) (レス) id: 2b34b441a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芽衣 | 作成日時:2024年2月1日 7時