第25話 ページ26
『もう嫌なんだ、大事なもん失うのは…もう大切なものを作らなければ良かったと後悔するのは…だったらアンタ達に会わなければ良かった。松陽先生に拾われなければ良かったとまで思ってしまうんだ』
銀「…俺はもう逃げたくねェんだ。何かを背負うことから逃げない。大切な物を何が何でも護り通す。それが俺の武士道だ」
『アンタが大切な物を護って満足かもしれないけど、アンタが死んだらどうすんのよ』
銀時はAの方に振り返る。
『アンタの事を大切に思っている人たちだっているんだ!…私だって…だから私にだって守らせて欲しいのに、あんたは…!』
知らないうちに涙が溢れていたA。
銀時は立ち上がり、今度は正面からAを抱きしめ返した。
銀「俺ァ、死なねーよ。寂しんぼなAちゃんを置いて死なねェ。これだけは約束破らねェ」
『寂しんぼはアンタだろ』
口ではそう言っているが、Aも銀時の背中に腕を回す。
『約束しな、自分で何もかも解決しようとしない事。死なない事。もうチャンスは無いよ』
銀「…!じゃあ…」
『いますぐには無理さ。借家とはいえ、家もある。けど、まあ仕方ないね…惚れた弱みさ』
銀時の頬に手を当てながらAが言うと、銀時は顔を赤く染めた。
銀「バッ…!急にデレるな//」
『ハハハッ、顔真っ赤』
銀「〜〜〜っっ!!///」
銀時はAの顎を掴み上を向かせると、Aの唇を乱暴に奪った。
『何だい、急に』
銀「そこは照れろよ…」
『何回アンタとしてるんだ。今更な話さね』
銀「俺がどれだけ我慢してたか…」
『アンタのは我慢できずに当たってるよ』
抱きしめられているからか、Aの腹部に当たる硬い物。
銀「襲っていい?」
『待て』
銀「俺は犬か!」
『神楽ちゃんに連絡しときな。今日は帰らないって』
部屋を出て行ったA。
言葉の意味がわからず、呆然と立ちすくむ銀時だったが、ようやく理解ができた。
銀「Aちゃん大好き!!』
こうして離婚は回避した坂田夫婦だった。
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芽衣(プロフ) - ☆りんご☆さん» コメントありがとうございます!電車で吹き出すのは申し訳ないです💦更新頑張りますので、これからもよろしくお願いいたします。 (2月9日 17時) (レス) id: d2b404e22c (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - とっても面白くて、電車で読んでて吹いてしまいました!これからも頑張ってください!更新楽しみにしてます! (2月9日 16時) (レス) id: a05365e04e (このIDを非表示/違反報告)
芽衣(プロフ) - サーモン13さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2月5日 21時) (レス) id: 6fe95a71fc (このIDを非表示/違反報告)
サーモン13 - この作品めっちゃ好きです!更新頑張ってください!!! (2月4日 20時) (レス) id: 2b34b441a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芽衣 | 作成日時:2024年2月1日 7時