第24話 ページ25
『なに?何でアンタがいるの?』
銀「マジで出す気なの?ソレ」
役所に行こうと離婚届を持って玄関を出ようとしたら、銀時が待っていた。
『チッ』
銀「俺の名前書かないと出せないよね。どうやって持って行こうとしてたのさ!!」
『小太郎にでも代わりに書いてもらおうかと。了承済みだし』
銀「あいつマジでまだ反対してたの!?」
『まぁアンタが書いてくれるんならいいさ。さぁここにサインと…アンタどうせハンコなんかもってないだろうから母印押しな。血印でもいいよ」
銀「書かねぇよ!?押さねぇよ!!?血印ってどこのヤ◯ザ!?」
『あー!もううるさい!!いいから入んな、どうせサインするのに入らなきゃ書けんだろ』
銀「だから書かねぇって!!」
『いいから入れや!!』
ドゴッ
銀「絶対ェ書かねー」
Aに蹴られ、中に無理やり家に入らされた銀時。
膨れっ面で腕組んで目の前に出された離婚届を睨みつけていた。
『いつまでそうしてんだい。はいよ、イチゴ牛乳』
銀「おーサンキュ」
コップに注がれたイチゴ牛乳を銀時は煽って、空にする。
銀「じゃなくて!!書かねェっていってんだろ!?何!?Aちゃんはそんなに銀さんのこと嫌いなの!!?嫌いになったの!?」
『元々流れみたいなもんだったからな』
銀「エエェェェェェ!!?流れって何!?銀さんの一世一代の大告白を流れで受けたの!?ショックなんですけど…」
『……アンタが…私の約束を守らんからだろ』
下を向くAに言葉に詰まる銀時。
『アンタはいつだってそうさ、何もかも背負い込んで、自分なんて顧みもしない。あの時だって…』
銀「………」
二人の脳裏に師である松陽の顔が思い浮かぶ。
銀「恨んでるか?」
Aはタバコに火をつける。
煙を吐き出しながら、Aは言葉を続けた。
『まさか、恨んじゃいないさ。ただ…お前だけに背負わせてしまった自分自身は恨んでる。だからあの時、決めたのさ。震えていたいつもより小さく見えた背中に背負い込んでる物、半分ぐらいは背負ってやろうって』
銀「A」
『なのにアンタは…約束を破り続ける。それが腹立たしいったらありゃしない』
銀時は気まずそうに目を逸らす。
Aはタバコを灰皿の上に置き、銀時の後ろに回り込んで、後ろから抱きしめた。
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芽衣(プロフ) - ☆りんご☆さん» コメントありがとうございます!電車で吹き出すのは申し訳ないです💦更新頑張りますので、これからもよろしくお願いいたします。 (2月9日 17時) (レス) id: d2b404e22c (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - とっても面白くて、電車で読んでて吹いてしまいました!これからも頑張ってください!更新楽しみにしてます! (2月9日 16時) (レス) id: a05365e04e (このIDを非表示/違反報告)
芽衣(プロフ) - サーモン13さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2月5日 21時) (レス) id: 6fe95a71fc (このIDを非表示/違反報告)
サーモン13 - この作品めっちゃ好きです!更新頑張ってください!!! (2月4日 20時) (レス) id: 2b34b441a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芽衣 | 作成日時:2024年2月1日 7時