宮侑にたたかれまして【宮侑】 (ページ23)

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22話ページ23

『………よいしょ』

私は授業が終わると先生に理科準備室まで実験道具を置いてきてほしいと頼まれたので丁度今、理科準備室に着き実験道具を置いたところだ

腕時計で時間を確認するとそろそろ次の授業の時間に迫っていた

急いで荷物を持ち、ドアを閉め小走りで廊下を走る
急いでいたので周りを確認しなかった私の不注意で曲がり角で誰かにぶつかり、持っていた教科書やノート、筆記用具が落ちてしまった

『すっ、すみません』

急いでしゃがみ荷物を集める

「おん、こちらこそすまんなぁ」

『いえ、私の不注意なので』

荷物を集め立ち上がると、なぜかじーっとこちらを見ていた

『えっと……』

「どっかで見たこと……思い出したわ、この写真の子や」

ぶつかってしまった男子生徒はポケットからあの私の写真を取り出した

『……………………』

びっくりして声も出ない
上履きの色からして3年生だ、3年生も持っているなんて…

「後輩から貰ったんや、にしてもべっぴんさんやなぁ」

『あ、ありがとうございます』

少し会釈をする

『…それでは』

時間も時間なので教室に戻ろうとすると呼び止められた

「自分名前は？俺は3年北信介や」

急に自己紹介が始まる
先輩なのと先程ぶつかってしまったのもあるので立ち止まり自分の名前を言った

『2年仙一Aです』

「さよか、なんかあったら相談してな」

それだけ言うと行ってしまった

時間を確認するとあと3分で授業が始まるので急いで教室に向かった