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21話 ページ22

教室に着くと結衣が何かを言いたげな顔をしていた


『なんか言いたそうだけど』


「やばい話とすごい話どっちから先に聞きたい?」


にまにましている結衣


『聞かない選択』


どちらも聞きたくなかったので自分の席に座る


「まぁまぁ、やばい物見せたるよ」


結衣は制服のポケットから何枚かの用紙を取り出した


「ほら」


『なに?これ?』


「幽霊館をやった時のアンケート用紙」


『ふーん』


結衣から受け取り、用紙は四、五枚ある


『悪いことでも書いてあったの?』


「自分で見てみ?これを機にいろいろと気おつけた方がええで?」


私はアンケート用紙を1枚1枚確認した


"1日目の午前中と2日目の最後の子可愛かった"
"最後の子の名前教えてください"
"胸元やばかった"
"Aちゃん可愛かった"


あっけにとられていると結衣が口を開いた


「やばいやろ?だからほんまに気おつけた方がええで?」


『うん、それですごい話は?』


「聞きたくなった?!」


『別に……』


2つのうち1つを聞いてしまうと残りも気になってしまっただけだ


「それはな〜」


また結衣がポケットから1枚の紙を取り出した


「ほい」


『なにこれ…………えっ』


私はびっくりして大きな声を出してしまった


「すごいやろ」


結衣が持っていた紙は写真でそこには夕日に照らされながら廊下を歩いているドレスを着た私だった


『いつのまに………結衣が撮ったの?』


「ちゃうよ、写真部が撮ったやつ」


文化祭の写真を写真部が撮って1枚40円で売っているのだ


「この写真の売れ行きすごいらしいで」


写真をヒラヒラさせ笑っている結衣


『どうしよ〜』


頭を悩ませ机に突っ伏す


「有名人やな」


モブキャラやNPC、村人Aのようでよかったのにまたしてもそうも簡単にはいかないらしい

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作者名:黒猫 | 作成日時:2020年4月16日 21時

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