成宮の愛する彼女は御幸の愛する女の子で【ダイヤのＡ】

【20】 ページ20

.









鳴「そっか」









勇気を持って話した
一也からの告白。









けど、それに似合わず
鳴の返事はあっけなかった。









「……怒って…ない？」









怒る要素はないけど…









とりあえず、聞いてみる。









鳴「そんなんで怒るわけないじゃんか！


Aの彼氏様だぜ？


そんな小さい男じゃないって！」









「そうだよね…！


私の彼氏様だもんねっ！」









鳴は優しいね。









きっとそこらの女の子の彼氏様なら、





"さっさと振れよ？"





とか、





"もう振ったんだろ？"





なんて言うのがあたりまえ？なのにね。









けどね…









一也、痛いくらいの
悲しくって切ない顔をしてたんだ。









なんだかほっとけなくて、
胸がズキッてしたんだ…。









なんでだろうね…。









鳴のこと、
大好きなのにね。









「一緒にいて、ドキドキするのも…


恥ずかしいのも…鳴だけなんだよ…？」









複雑な想いのなかで、
唯一はっきりしていること。









これだけは絶対だった。









鳴「だって俺の彼女だからな」









そう。
私は鳴の彼女なんだよ。









だから…はっきりさせないと…ね。









.

【21】→←【19】成宮side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す