ブラックキング降臨〜恋に堕ちるまでのカウントダウン〜

キング拡散中05 藤 ページ24

恋？
茶番じゃなく？
演技でもなくて恋？






………恋ってアノ
無駄に悩んで盲目になって自分を見失う、恋？






自分勝手で闇のような腹黒さの俺が？恋？
他人になんて全く興味のない、この俺が？





ドクッっ、ドクッっ、バクッっ、ドクッっ
ドクッっ、バクッっ、ドクッっ、ドクッっ





そーなの？
お前は、それでこんなにも激しく暴れている？
そう言われると納得出来る部分が……





イヤイヤ待て！彼奴は、泣く子も黙る人たらし
そう思わせておいて
絶賛たらし込まれ中なのかもしれない！
撮影が終わったかと、油断大敵！






「何を言ってるんですか〜今日は、ファンサービスショットにしようと藤ヶ谷と話合っての事です。どうでした？俺等の迫真の演技は？」





ほら〜〜やっぱり！侮れない！




ケッっ、ケッっ




何度もたらしこまれてたまるか！





「凄かった！だかは、いつも以上にシャッターを押したよ。いや〜それにしても、来月号だけってのは勿体無いくらいの出来！これは、売上にも繋がるだろうし小出しに使っていこうかな。じゃっ、お疲れ〜」





「ありがとうございました。お疲れ様です〜バンバン使用しちゃってください。俺等の濃厚ツーショットで売上に貢献しまくりますよ！なぁ？」





「あっうん。あれは、レアショットですから、大事に使用してください。ありがとうございました。お疲れ様です！」





終わったけれど、心臓は騒いだまんまだし
心も身体も宙ぶらりん。





チョイっ、チョイっ





おっなんだ、まだ何かヤル気か？





「今夜、気持ちだけじゃなくて身体もお前のモノになりに行くからっ。」





ドッっキュンっっっん！





うっっ、
今日イチの心臓の爆音に抉られるような痛み
もしや、これは病気？




「上手いこと言う〜。それじゃ、俺も同じ病気だな。恋煩い！」





恋煩い？身体も？えっ？恋？
嘘っっ〜〜
演技でも、たらし込まれたわけでもなく
本当に本当の恋？






ドックんっ！ドックんっ！





痛っ、嘘っ！恋煩いの痛み？
マジかよ〜〜〜
そりゃ、リアルなはず演技じゃねーんだから！
って、分かったから、そんな爆音を立てるな！





自分でも気づかないうちに
恋するカウトダウンが始まって
イヤ、既に堕ちているって事？




ドッっっクんっ！




散々、煩いと説教をした心臓から
早く気付けよ遅すぎだろ鈍感偽キング！と
反撃の音を鳴らされ
ようやく恋が始まっていた事を知った。



end

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