ブラックキング降臨〜恋に堕ちるまでのカウントダウン〜

キング拡散中03 藤 ページ22

偽キング脳よ




この数年で培ってきた無駄だと思っていたモノを
存分に発揮する機会が再び訪れた！
この状況に見合い、尚且つ、最高に臭くて
いかにもな
歯が浮きまくるような台詞を弾き出してくれ！





ドクッっ、ドクッっ、バクッっ、ドクッっ
ドクッっ、バクッっ、ドクッっ、ドクッっ




さっきとは、
違う音を立てているけれど
今は、お前に構っている場合じゃないんだよ
どんなに騒がれても
弾き出された台詞を言う事には変わりないから





なんなら、お前もキングっぷりを
しかと聞いておけ！





おっし！気合充分！準備万端！
行け〜〜偽キング脳よ！
ワザとらしい台詞を吐き出して！





「お前の気を惹きたくて、ずっと興味の無いフリをしていただけ。でも、やっと俺だけのモノになった……北、イヤ宏光……。お前が……好き…。」





まず、1点を見つめて集中をし
瞬きを我慢して濡れた瞳の演出を
完成させてからの低音ボイス〜〜
愛おしいモノを見るような視線と表情を武器に
得意の囁き系をお見舞いした。





くぅ〜〜こそばゆい〜
自分の口から出た台詞だけれども
虫唾が走るレベルで王道〜
つか、ドラマくらいでしか言わないヤツ！





リアルじゃ絶対に言わない、じゃなくて正しくは
笑っちゃって言えないって感じ。
まぁ、これくらい大袈裟な方が
茶番には、おあつらえ向き！





「…………俺も……お前が好き……。」





ドッっキュンっっっ





ドクッっ、ドクッっ、バクッっ、ドクッっ
ドクッっ、バクッっ、ドクッっ、ドクッっ





うぅぅっ、痛くて苦しい
何だか凄いダメージくらった気がする……
おぃっ、心臓！大丈夫か？





手でギュっと心臓を掴まれたような感覚





それに、
腕が北山を抱きしめたくなる衝動に
駆られている………
お前まで彼奴の手先になったのか？
クッソ！
自分の一部だってのに
意思とは反した行動を取ろうとするなんて……
この、裏切りモノ〜〜




あっっ！なんてこと！




腕が、腕が〜〜北山を優しく包みこんでしまった！





キュンっ、キュンっっっ




また、心臓が胸が……苦しい……




ただの茶番なのに
なんでこんな事になっているんだよ！
しかも、
気付けばチューをしたい衝動にも駆られている。




これは、迫真の演技ってやつからの衝動？
何なの？マジで？




あぁっあぁぁぁ〜〜




チュッっ、チュッっ、チュ〜〜




自然の流れで唇と唇が引っ付き
これは、せっ、せっ接吻をしちゃっている〜〜

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