中身は30歳、体は3歳 ちっさいおっさん奮闘記

旅行 初日夜編 04 北 ページ43

俺の一声で
自分の場所へとすぐさま戻り
食べる準備が一瞬で整う。




3歳だと出来ない事も多いけれど
30歳には出来ない事が出来てしまう事もある！




お前ら出来んじゃん〜〜
ちょっと複雑な気持ちもあるけれど
でも、今は3歳児だからな……許す。




おぉ〜〜し
前に座るメンバーと
横並びで座っているメンバーをチラ見してから
手と手を顔の前で合わせて




K「いたらきましゅっ。」




「いただきます〜〜。」




ようやく晩餐が始まった！
お子さまプレートは、
オムライスにエビフライにから揚げと
確かに美味そうなんだけれど…………




海に来たら、やっぱり刺身食べて〜〜
んでっ、ビールも飲みて〜〜




ゴクっゴクっ




喉を鳴らしながらビールを飲み
刺身に付ける醤油の匂いにも誘われ
羨ましさのあまりに
ジッっと宮田を見てしまっていたようで




M「どうした？あっ！コレ？コレは、大人の飲むやつで苦いんだよ。みちゅのオレンジジュースの方が美味しいよ。」




K「うぅ〜〜ん。」




ビールもスゲースゲー飲みたいし
羨ましいけれど、それは諦めている。




M「あっ！皆んなと違うから、一緒のが食べたいのか。そうだよな、一緒がいいよな〜よしっ！宮田が食べさせてあげるから、何か食べたいの指して見て。」





まぁじで〜〜宮田！本当に仏様〜〜




K「コレ〜〜。」





M「うわっ、笑顔が眩しい〜〜おっ、金目の刺身を選ぶとは、やっぱり赤が好きなのか！はいっ、あ〜〜ん。」




赤？あっ、メンバーカラーか！
ちげーよ、1番高いやつだから。





うわっ、金目！美味い〜〜幸せ〜〜





M「ほっぺを手で押さえて頭をフリフリするくらい美味しかった？他は？他は？何が食べたい？」




K「うん〜〜美味しい〜〜。」




んじゃ〜〜金目の煮付け！




M「やっぱり赤か〜〜ってこれ煮魚だよ？美味いけどさ〜子供向けじゃない気がするんだけれど……茶碗蒸しとかじゃなくていいの？」




K「うんっ、コレ〜〜。」




いいんだよ、コレで！
3歳児が好まない事なんて重々承知だよ。
でも、ココに来たら金目の煮付けだろ！
食べてーんだもん。



M「うん、じゃあ取ってあげるね。はいっ、あ〜んして！」




あ〜〜ん。




うっひゃ〜〜これこれ！この味だよ！
本当に美味くてヤバいな〜〜




バタバタ、バタバタ




M「そんなに美味しい？足をバタバタさせて喜ぶとか可愛いぞ。もう〜なんでも食べさせてあげたくなっちゃうな〜。」

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