92day ページ7
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今日だけで何度改めて好きだと思い返したことか。
レオくんはすくった1束の髪をクルクルと指に巻き付けてはわざとらしく音を立てて口付ける。
……あー…あーー…。何これ、なんだこれ。あれ私もしかしてレオくんに落とされに掛かられてるの?ええ?もう思考が上手く働かないし言葉につまる。
やっぱり久しぶりのレオくんは心臓に悪い。こんな事だったらなんとか時間を見つけてでも私の月永レオゲージを満たしておけばよかった。やっぱり画像や遠巻きに見ただけでは満たされないのだなと学習する。
…前は抱きついたりしてたのに。いつからこんな純粋になってしまったんだ……いや純粋では無いな。脳内はいつでも煩悩と妄想と要望と月永レオで溢れかえってるし。
固まって自由の効かない体とは反対に頭はやけに冷静だなぁ…。
レオくんが口をつけた所から徐々に全身へと熱が伝わっていく。
それを見てかなにか、レオくんは小さく微笑んで甘く囁く。甘い毒はゆっくりと体を蝕むように侵食していく
「…呼んで?」
「…狡いよ」
クツクツと笑ってレオくんはいじらしく笑った。
「好きだろ?」
「……うん、レオくん」
満足そうにレオくんは口元に弧を描いた
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「うっわゲロ甘なんだけどぉ」
「ンフフ、微笑ましいじゃない」
「恋する乙女は可愛いわよね」と嵐は頬を紅く染めたAとその傍で笑うレオを優しい目で眺める。
「付き合ってあげてるこっちの身にもなって欲しいよねぇ〜ほんと」
「あら、そんなこと言っちゃって。レッスン中ずっとAちゃんの事気にしてたの知ってるわよォ?」
「うるっさいよクソオカマァ!」
泉は嵐から顔を背けて腕を組む。それを見て嵐は困ったように笑った。
泉ちゃんが素直じゃないのは相変わらずねェ。本当はジャッジメント後から1番Aちゃんの事気にかけてあげてるくせに。
泉から視線をそらして嵐は最近帰ってきたばかりの「王さま」に目を向ける。
Aちゃんのおかげだものねェ。王さまが帰ってきてくれたのは。泉ちゃんでも誰でも、王さまを光の元へ連れ出すことは出来なかったのに。突然ポッと学院に現れて必然の様に王さまをここまで連れ出してしまったAちゃん。
…みんな感謝しているのよ。Knightsがこうして5人でいられるのは貴女がいたから。本人が思っているよりも貴女はずっと大きな存在なのよ。
嵐はまた優しく微笑んだ。
__1人の騎士は紅の瞳にひそりと影を落としていた。
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うっちゅー - ニヤニヤが止まらない!神小説だ!長らく更新されてないみたいですが待ってます (2022年1月30日 8時) (レス) @page10 id: 8457155dcb (このIDを非表示/違反報告)
インスピレーション☆ - 私が思っていることばかりでニヤニヤが止まらなくなるお話でした!もう天才ですよ!次の投稿楽しみです!頑張って下さいね☆ (2020年12月7日 1時) (レス) id: 53958d3eba (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 久しぶりに見に来たら続きが投稿されてる...!!gと思って一気読みしました笑笑これからも頑張ってください! (2020年10月26日 17時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2020年9月15日 21時) (レス) id: 7e6458e2b5 (このIDを非表示/違反報告)
幸(プロフ) - 一気読みしてしまった…(*゜ロ゜)文才ありすぎ問題ですね好きです(語彙力)凛月きゅんくんさんのフラグが楽しみすぎて、夜と英語の授業中しか眠れません…( ;∀;)こんな時期ですが、気が向いたときに、是非更新お願い致します!!これからも応援させて頂きます!! (2020年7月1日 2時) (レス) id: 94cd04a701 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メア | 作成日時:2020年5月18日 0時