推しに会える、マジで？3【あんスタ】

90day ページ5

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案の定レオくんは久しぶりに呼ばれた、みたいな顔をしてから口元にニンマリと弧を描いた。え、何その顔えちえち…。


「なあ、A。もっかい呼んで？」

「…駄目。というか私の気が済むまでは呼ばないよ！」

「ふーん」


思ったよりもあっさりと諦めたレオくんに珍しいな…前はしがみついて来たはずなのに…と思い返す。

そのまま横から立ったレオくんに続いて仕方ないからこのまま珈琲コーラを持って戻ろう。そして瀬名さんに暫く任せっきりにしててごめんなさいって言ったらもしかしたら許してくれるかもしれないと腹を括った私にレオくんは振り返ってまた怪しく笑う。


「なら、おれも名前で呼ぶのやめるよ」


＿＿彩瀬



普段とは違う甘い声でそう言い去った彼は楽しそうに笑った。意地悪をする子供みたいに、けれど妖艶に……。


廊下に1人取り残された私は、体が石のように固まり、思わずヒュッと息を吸い込んだ。徐々に体に熱が集まるのを感じでやられたと思う。

一体いつからさっきの盛大な独り言を聞かれていたんだろう。出なきゃあんな……何もかも呑み込まれてしまうような…


『分かっててやっている』


そんな顔はしないだろう。百歩譲って聞いていなかったとしてもアレは狡い。


持っていたドリンクの冷たさが熱を帯びた頬には丁度良くて少し冷気を貰う。


「あーほんっと、狡いな〜……」


その顔も、その声も
私は好きで好きで仕方ないんだ。





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「ちょっとぉ！遅いんだけどぉ〜!!」

「うーあーごめんなさい」


｢飲み物買うだけでどんだけ時間かかってんの｣とか｢これだから素人は｣とか色々言われたけれどあまり頭に入って来ない。まだあの顔が脳裏に焼き付いている。

どタイプなんて言わなきゃ良かったな…こりゃもつ気がしない。

前世は二次創作見たり妄想とかフル回転させてニヤニヤとしていたが、本物は格別だ。次元が違う。有り得んくらい綺麗で妖艶で……簡単に言えばえちえちの具現化だった

あの顔や声を思い返しただけで容易く熱が集まる。レッスンに集中しろ馬鹿ッ!!



「え、A。顔赤いけど」

「あ、いや、気にしないで！皆の上裸を想像して興奮しただけ!!」

「うわっ」


ねぇ誤魔化しのつもりで言ったけど凛月きゅん本気で引いてるよね？それね？

思い返してはでも写真に収めたかったッ…と後悔した。くそうという思いを堪えて皆にドリンクを配って回る。




数秒後瀬名さんに何をされたかは言わせないで欲しい……。

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