推しに会える、マジで？3【あんスタ】

86day ページ1

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「う、海だーーー!!!」

「コイツほんっとにうるさいんだけどぉ〜!!」



ひぇッ、そんなに怒らないで下さいよ瀬名さん。まだ怒ってるんですか、私が寝てる瀬名さんの額にAって書いたこと。

瀬名さんの大好きなゆうくんは爆笑してくれましたよ。


だって人生で1回くらいはやってみたいものだろう。海に向かって大声で叫ぶやつ。あれ、そんな事ない??……あれ？



目の前に広がる青い海と青い空。寝ているギャンかわな最推しと呆れた皆の顔。ついでに怒っている瀬名さん。瀬名さんあんまり怒ってると禿げるよ。もはやワカメ通り越して頭が悲しい感じになっちゃうよ。


現在まだ日が高いお昼頃。夢ノ咲学院専用バスに乗り海岸近くのホテルまで向かっている最中である。

私の後ろに座っている嵐ちゃんが微笑ましそうに眺めながら


「王さまが静かになった途端これだものねェ」

「あ、そうだよ皆静かにして!!レオくんが起きちゃう!!」

「アンタが黙んな！クソガキ」


瀬名さん口悪くない??そんな怒る？ちょっとした出来心なのに…。瀬名さんって模範解答みたいなツンデレのはずなのに私にはツンしか見せてくれない。デレはどこに置いてきたのって感じ……ああ、あんずちゃんか。

ちょっと悲しくなった


瀬名さんの当たりが強いよぴえん、という気持ちで私の肩に軽く頭を乗せて気持ち良さそうに寝息を立てている最推し、言わずもがな月永レオの頭に縋り付く。

ふあ、あぁ……い、いい匂いがする〜〜!!!

鼻が幸せ…心も幸せ


良かった!!何を言われてもレオくんの横は譲らないって言い張って良かった!!!瀬名さんに｢コイツ王さまに何するか分からないよ｣って言われて｢それは否定しませんけど！｣って言った時はやらかしたと思ったけど。

嵐ちゃんの助け合って無事レオくんの横を確保できたのだ。嵐ちゃんにはさっき感謝としてうまか棒5本あげたんだけど微妙な顔された。



にしても、横を見れば大きな瞳は閉ざされて、睫毛がうっすらと影を落としている。凛々しい顔つきなのに愛らしさが溢れ出ているし、なるほどこれが天使か。いや、すぐキュン死にさせるからもはや死神だな。


あ〜〜好きいいいい!!

とりあえず海に着いたら1番にそう叫ぼ。


っというか私の横でこんな無防備に寝るってつまり襲っていいよって事？はやく俺をお前だけのものにとかそういうやつ??

へへ、へへへ




「……Aちゃん、顔」


嵐ちゃんに指摘されたのは言うまでもないだろう。

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