共に 中編2 ページ33
「…なんだ、この感情は。」
玉座に座りながらふと自分の鼓動が早まるのを感じ、その不思議な感覚に閉じていた目を開いた。
共に生きたい者がいる、
共にこの命を添い遂げたいと思う者が。
だが、そいつは俺から離れた場所にいた、
側になど到底居られないそれ程の遠い距離。
「…まさか…俺は焦っているのか？」
刻一刻と刻まれる死への道のり、
そして何よりも…
その道に「彼奴」が居ないということ。
「…そうか、フフフ、
これがお前から俺に課せられた、弱さ…か。
A。」
以前までなら、
くだらん軟弱な考えだと鼻で笑っていただろうが、
「時間は有限である」との縛りが
初めて俺にこの焦りという感情を呼び起こしたのだろう。
「だが…」
彼奴が残りの人生を
過ごしたいと願う惑星は「地球」
彼奴を無理矢理、
自分の元に置いておく事は最初から選択肢には入らない、かと言って自分からあの惑星に行くのは…
「無理な話だな。」
自分は多くの地球人を殺した、
その事実は覆らない。
故に自分という生物は
地球に居るべき存在ではない、
そんな事とうの昔に理解した。
「今更、俺は後悔など…」
まさか自分がこんな感情に
苛まれる日々が来るとは、思ってもいなかった。
だが…理解はしていたとしても
それをおいそれと呑み込む気にはならなかった。
今まで弱肉強食の中で生きていた自分に
殺しに対する道徳的概念は存在していなかった。
命を尊ぶ行為は弱者だからこその特権であり、
強者は死ぬ事すらないのだから、
その行為の意味を理解する事もない…
いや、必要ないのだ。
弱いままでいたいのだ、と
強者の血を引きながらもそう強情にも願い続けて、
そして最後に本当に人間になってしまった。
「ボロスも人間になったら？」
そんなアイツの誘いの言葉がふと脳裏に蘇った。
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hiiragi(プロフ) - 更新、いつまでも待ってます😭🫶 (10月14日 3時) (
レス) id: 17fc942396 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - ワンパンマンは今も大好きです、また熱が戻って来た時、見直しを兼ねて書き足していこうと考えている所存です。その時にまたどうぞよろしくお願いいたします。そして読者の方々には重ね重ねお詫び申し上げます。 (2022年5月16日 16時) (レス) id: 4417e7e43c (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - ゆゆゆさん» ゆゆゆさん、続きに期待して下さり本当にありがとうございます。この件ですが、ストックは底をつき、新たな話を作ろうにも作者の乏しい記憶力を鑑みると設定崩壊してしまうと考えており続ける事が難しいと見ています。折角の期待に応える事が出来ず、申し訳ありません… (2022年5月16日 16時) (レス) @page35 id: 4417e7e43c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - 面白いので続きを期待して待ってます!! (2022年5月16日 14時) (レス) @page35 id: 078838462a (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - リンさん» いえいえ、とんでもないです。お話を読んでいただけて、そしてコメントも…作者として本当に嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年3月8日 9時) (レス) id: b140951648 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぼろん | 作成日時：2021年11月20日 20時
